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2009年 02月 07日
感想_ララピポ
感想_ララピポ_b0130850_003578.jpgあまりにも下世話すぎてニガテ。『ララピポ』2月7日公開。東京の底辺と呼ばれる場所で這いつくばる人たち。風俗業のスカウトマン、その男にスカウトされ堕ちて行くOL、男の階下に住む引きこもりフリーライター、そいつと関係を持つ声優志望のデブ女、カラオケボックスで働くヒーロー願望を持つ男、そして淫乱主婦AV嬢。a lot of people=ララピポであふれかえるこの東京で、奇妙につながる彼らはそれでも今日を生きて行く。
「ララピポ」公式ホームページ

うーん、いわゆる勝ち組負け組的なところを下地におきながら、その中でも特にニッチな人たち(ていうか妄執的すぎるよー)のお話で、なんとなく生理的に受け付けませんでした。狙ってのこととはいえ、ここまで底辺感を強調されると嫌悪感もってしまいます。AV絡みがメインだし、下ネタの入れ方が下世話すぎるっつーか、どーしても好きになれないのよー。トーンも全般的に暗くって、笑い飛ばすでもなければ、救い上げるでもなくて、ただキツイ部分だけグイグイ見せられると辛いです。それでもみんな生きてます!って言われてもね…。

感情移入はできなかったけど、メッセージ自体は理解できるものでした。理想と現実の狭間でなかなか思うようにはいかない人生。ともすれば、いわゆる「底辺」という位置で暮らさなくてはならないこともあるかもしれない。思うようにいかない、って意味では、それはきっとほぼ全員、a lot of peopleがあてはまる東京の町の中で、それでも腐らずに生きて行く強さってのはやっぱり必要だよね、って思ったりもします。ただ、それを物語の中で落としきれていたかっていうと微妙。奇抜さが先に立ってしまって、彼らと観客が共有するべき映画の核心に触れることができませんでした。映像も同様。中島哲也のお弟子さんが撮ったそうですが、逆に中島哲也だったらすんごく響く作品になったのでは、って気もしなくはないぜ。

成宮君はちょっと大げさな感じのいつものあの芝居がハマる役ですね。そして在日の星(勝手に)、中村ゆりちゃん、やっぱしカワイイです。『パッチギ』んときより大人っぽくなりましたね。「ちふれ」のCMもカワユス。

by april_cinema | 2009-02-07 00:00 | IL


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