2009年 02月 07日
松雪さん苦悩しっぱなし! 『余命』2月7日公開。結婚10年目にして妊娠した外科医の滴。カメラマンの夫・良介とともに幸せを噛みしめるが、歓びとともに訪れたのは…究極の選択だった。かつて煩った乳がんが再発。子供を産むなら、がん治療はできない。がん治療を取れば、子供を産むことは望めない。 映画「余命」公式サイト 最初っからほぼ最後まで、苦し悩まし松雪さん。ひたすら不安を抱え葛藤し続ける姿に観てるこちらもしんどくって眉間シワ&ヘの字口になっちまいますな。軽々しく扱えないテーマだし、男子的にはやはり縁遠さも手伝ってか、物語にはうまく入り込めず、でした。あまりにもテンションがローのまま進むのと、やけに短いエピソードをつなぎまくってはいるものの、それがいまいち有機的に連結しなくって全部ぶつ切りになってたよ。 バイクで走る趣味とか、病気を受け入れられない入院患者とか、仲良しダイニングの夫妻とか、友人医師の離婚話とか、滴が患者にするがん告知とか、それらが滴に少なからず影響を与えてるってのはもちろんわかるけど、あまりにも単発的かつ連続しすぎててダメだったわー。もっとポイントを絞ってコンパクトに圧縮できたのでは。いちばんキーになる、究極の選択すらもけっこうあっさりいっちゃったものね。 加えてキャラクターがちっとも立ってこないのね。滴は、男前で自分で何でも解決しちゃうってのはわかるんだけど、演技の調子が一定すぎてどうも体温に欠けた印象。良介もただの優男で、いきなりカメラを捨てる決断にはやや閉口。正直、この夫婦、本当に大丈夫?って思えたのよ。もちろん、心の底でつながってるのだろうし、普通じゃない問題を前に揺れてるのはわかるけど、それ以上の信頼関係みたいなのは感じなかったなー。友達夫妻にもけっこう失礼というか、仲良しには見えなかったし、まーヤレヤレです。奄美パートもなーんか意味をなしてなかったなー。 というわけで、原作を無理矢理引き延ばしてるのかなんなのかしらないけど、テンポ悪い、演出が平板、謎のキスシーン多用と、意図してることはわかるんだけどオレの肌には合わず。やっぱり女性のほうがなにかと響くテーマですね。もちろん、乳がんてことに限らなければ病気はいつ降ってくるかわからないんだけど。
by april_cinema
| 2009-02-07 00:00
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