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2009年 02月 14日
感想_三国志
感想_三国志_b0130850_8301963.jpg『赤壁』にゃー続けませんね。『三国志』2月14日公開。中国の三国時代、一人の英雄がいた。姓は趙、名は雲、字は子竜。常山出身の趙雲は、1万もの軍勢の中、単騎で劉備の子を救い出し名を馳せると、後には蜀の五虎将軍となる。趙雲の生き様を映画オリジナルキャラクターを交えて贈る戦国エンターテインメント。
映画「三国志」オフィシャルサイト

やっぱ三国史の映画化って難しいよねー。特にオレみたいなファンからすると、やっぱりどうやってもちょっとイメージと違うなぁ、ってのが出てきちゃうもの。『レッドクリフ』にもかなりそれ感じたし。今作だって、趙雲一人にしぼったのはいいけれど、やっぱ三国志屈指の人気キャラなわけじゃないですか。それを100分じゃー語りきれませんよ。それこそ"赤壁"ばりにエピソードを限定してほしかったわ。てくらい駆け足の展開で深みもなにもあったもんじゃないわ。

なので、趙雲の趙雲たるゆえんというか、その武勇こそ描かれてたものの、冷静沈着さ、聡明さ、人徳、その他もろもろってのはあんま伝わらなかったなー。さらにオリジナルキャラクターが薄っぺらいのなんの。羅平安さんは語り手としてだけにとどめておけばいいのに、妙な役割持たせるもんだから安っぽさ満点になっちゃったし、曹操の孫娘がラスボスってのも全然入り込めないうえ、こいつのキャラもなんだか類型的。あげく有名武将もほとんど出てこないからオールスター的な楽しみ方もできず。そりゃあんまりでないかい?

でもバトルシーンはけっこう良かったね。関・張との壮絶なマッチアップとか、得物を振り回すだけじゃない香港アクションぽいところはスピード感もあって楽しめた。けど、全体的には薄暗い戦争映画みたいな映像で華やかさが皆無だったのもやや苦手だわー。やっぱ三国志は英雄物語なんですから、きらびやかにエンターテインメントしてほしい気持ちがオレにはあり。

ということで、三国志ファンには到底おすすめできない感じだし、そうでない人にはなんの話なのかいまいち伝わらなそう、というターゲット不明の1本。しかもよりによってこの作品で『三国志』を名乗っちゃいかんよ! ま、そんなことより『レッドクリフpartⅡ』が早く観たいわ。

by april_cinema | 2009-02-14 00:00 | Reserve


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