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2009年 10月 24日
感想_沈まぬ太陽
感想_沈まぬ太陽_b0130850_212384.jpg本気なのは伝わるが…。『沈まぬ太陽』10月24日公開。乗客乗員524名を乗せた国民航空123便が墜落、未曾有の飛行機事故となる。国民航空の恩地は遺族担当として、遺族のケアにあたる。恩地はかつて労働組合を率い、賃金交渉に勝利。以来会社から疎まれ10年もの間、パキスタン、イラン、ケニアと僻地に追いやられていた男。事故後、新たにやって来た会長に見込まれ、国民航空立て直しに奔走する。
映画『沈まぬ太陽』公式サイト

日航機事故をモチーフにした山崎豊子の小説の映画化。上映時間200分オーバー(インターミッション10分つき)の超大作。渡辺謙主演のほかそうそうたるメンツが集まっての大河ドラマ。謙さんにはドンピシャな不屈の男の姿は、確かに存在感があって、今の時代にも合うモチーフなのかもしんない。のだけど、映画としての方向性がどこにあったのか、いまいちわからなかったな。

原作からして超大作だからか、200分もかけておきながらも展開に乏しく、ただただ正面から恩地の境遇とその周辺を描いていくばかり。強調するエピソードもなければ、明確な結論もなく、終始淡々とした描写が続くので、実際のところあんまり盛り上がりはなし。なんとなく言いたいこともやりたいこともわかる気がしなくはないけど、なんか古くさい感じがして、現代とのリンクというのが見えてこないんだよなー。同じ日航機墜落事故モチーフなら、『クライマーズ・ハイ』のがはるかに刺さったけれども。

エンターテインメントとしては期待はずれだったけれど、海外ロケまで駆使したスケール感や、ベテラン役者たちの力の入った熱演などは一見の価値ありか。でもやっぱり、ボクにとって面白い映画ではなかったです。

by april_cinema | 2009-10-24 00:00 | Starter


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