2010年 02月 06日
ペネロペきれいすぎ。『抱擁のかけら』2月6日公開。盲目の映画監督のもとに、ある人物の死の報せが届く。同時にある映画の企画が持ち込まれる。それは、監督の過去の恋愛を思い出させるものだった。ある人物の愛人だった彼女を主演女優に抜擢し、そして彼女と情熱的に愛し合った日々。しかしその女と、彼の視力は今や損なわれてしまった…。 ペドロ・アルモドバル監督×ペネロペ・クルス主演『抱擁のかけら』 最近の映画監督は、映画愛を前面に押し出したような作品が多くないですか? ゴンドリーしかり、タランティーノしかり、ロブ・マーシャル『NINE』しかり。アルモドバルもまた映画の再生を通して、あるひとつの愛情の再生を浮き彫りにしていて(逆か? 恋愛の記憶の再生で映画を復興?)、これがまたいろんな意味で美しい! 美しい女性との運命的かつ破滅的な出会いを、職権乱用しつつものにして情熱的な愛を交わし、カメラ越しにその愛をぶつけあう2人。やがてそれが悲劇を招き長い時間が流れるものの、その記憶のかけらを再生するのは映画だなんて、巧いですな〜。はい、今回のアルモドバルは同性愛じゃありませんです。ジジイの偏愛。まあそこに感情移入できるかっていうと微妙といえば微妙。だってオッサンが美女に惚れて手込めにするって話なわけで、美しさや純粋さってのはあんま感じませんわ。 でもねでもね、絶好調ペネロペがまたまたとびっきりに美しいのなんの。ウィッグもレトロ衣装も完璧にものにしていて、ヌードだってまったくもって嘆息必至。アルモドバルらしい赤や黄色の濃厚ビビッドビジュアルによくハマるったらありゃしねーぜ。そりゃジジイでもアルモドバルでもなくたって惚れるわなー! その周りの親子関係や友人関係のエピソードもさりげによく利いていて、最後にはなんだかちょっと温かい気持ちにまでさせてくれるというアルモドバルマジック。今までの作品は女性映画っぽさが強くてそこまでのめり込めなかったけれど、今作のほうがどちらかというと好きかも。 基本は見た目で楽しむのが正解な気がする作品。にしても、ここまで愛されるハリー・ケインよ、正直うらやましすぎるぜ!
by april_cinema
| 2010-02-06 00:00
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