2010年 10月 16日
教科書? 『桜田門外の変』10月16日公開。幕末、ペリー来航に揺れる日本の未来を大きく変える事件が起きた。時の老中・井伊直弼暗殺。実行したのは、水戸藩の脱藩者たち。それはなぜ起きたのか。そして実行者たちはどうなったのか。今、知られざる歴史が明らかにされる。 映画『桜田門外ノ変』公式サイト 10月16日(土) 全国ロードショー 日本史に弱いわっち、「桜田門外の変」も名前しか知らなかったので、へぇこういう流れだったのかぁ、という興味は持てました。タイトルにもなっていながら、暗殺実行へのプロセスはわりと短くして、序盤に決行シーンを持って来て、時制をシャッフルさせながらなぜ事件は起きたのか、誰が起こしたのか、そしてその後どうなったのか、を追って行く作り。うん、その構成自体は悪くないと思う。言うほど新しいわけでもないけどね。そして、暗殺実行シーンに迫力がなかったのは残念だけどね。時代劇の殺陣って、違う見せ方してもいいと思うんだけど。『ボーン』シリーズくらいのアクションとか。 が、あんまりシャッフルした意味がなかった気が…。そこに驚きや発見が付与されることもなく、ただ行ったり来たりしてなんだか無駄に小混乱。シャッフルによって井伊直弼の思想が明らかになるとか、実行リーダー関鉄之介の人柄が明らかになるとか、そういうわけでもなかったもんなぁ。もっと意外性というかサスペンス性を持たせてもよかったのかもしれないし、なにより主役の関はもっと深く描いてほしかったのよ。なんか、どの程度の人物なのかさっぱりわからんかった。あえてヒーロー然とはさせたくなかったって話だろうけど、それにしたってあれだけの事件のリーダーになるわけだから、それ相応の素養はあったはずだろうに。 とういわけで、なんとなく教科書を読んでいるようにフラットな歴史絵巻を眺めて終わったという印象。2時間越える尺が長いと感じるわけではないけど、じゃあなにを思ったかと聞かれたら応えに詰まるんだよなー。ふーん、桜田門外の変ってこういうことがあったんですね、としか…。そうそう、けっこうやたらに血しぶき飛ぶことだけは覚えておいたほうがいいかもです。
by april_cinema
| 2010-10-16 00:00
| 6th-man
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