2011年 05月 07日
小栗君以外オーケー。『岳-ガク-』5月7日公開。長野の山岳遭難救助隊に新しく配属された椎名久美は、男たちに交じって山でのさまざまな訓練を行う。そんな救助隊が一目置く山岳救助ボランティアの島崎三歩。彼は厳しい山々を自分の庭のように歩き、ときには遭難者を助け、どんな状況でも笑顔で彼らを見送った。 映画『岳-ガク-』オフィシャルサイト マンガ原作だけに、いかにもマンガな展開とキャラクターでした。三歩は山での無敵のヒーロー。どんな状況でも最後まで諦めることなく人命救助に向かい、どんな逆境でも諦めずに笑顔を忘れず、天真爛漫で誰からも愛されている。普段は抜けてるところもあるけど、山では誰よりも頼りになってしまう。ヒロインの久美は、父親が元山岳救助隊という山と正義感DNAの持ち主。意地っ張りで負けず嫌い、失敗もするけど最後にはでかい大仕事をしてしまうというね。ザ・マンガなキャラクターで、前半はそんな感じの説明が多いし、エピソードもわりとステレオタイプ。 でも、山のリアルをちゃんと切り取ってたと思う。救助隊をもってしても、すべての人を助けられるわけではもちろんない。時には命を救えず、そして二次被害を出さないためには犠牲者を意図的に山から落とすようなこともある。瞬間的な判断が求められ、その中で、できることとできないことを見極めていかなくてはならないプロの矜持が伝わってきたわ。高ければ高い山ほど、きちんとした知識と覚悟と装備が求められるのだね。 後半はすごいね。『劔岳』のヤングバージョンみたいな感じで、壮絶かつ壮大なロケーションを見せてくれる。猛吹雪の山で遭難する父娘。爆弾と呼ばれる雪崩にまみれ、ヘリも飛べない中での想像を絶する救助活動には底知れない自然のスケールが存分に焼き付けられてたよ。あのスケール感には魅入ったなぁ。 小栗君はマンガチックなキャラがまったくハマってなかったし、一瞬見せた脱ぎのシーンでも全然カラダができてなくてかなりがっかり。山の男の説得力はなかったなぁ(てか小栗君のなにがいいのか、やっぱり1ミリもわからない)。それ以外のキャストはよかったと思うけどね。長澤まさみもわりとハマってたと思うし、佐々木蔵之介さんはサスガ〜。石田卓也くんとか、光石さんもなかなか贅沢な登場の仕方だったような。 いよいよ暑くなり始める季節に、冬の雪山でちょっぴりひんやりってことで。
by april_cinema
| 2011-05-07 00:00
| All-Star
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