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2011年 12月 09日
感想_リアル・スティール
感想_リアル・スティール_b0130850_01614100.gifロボットだと燃えない。『リアル・スティール』12月9日公開。2020年、ロボットボクシングが人々を熱狂させる時代。元ボクサーのチャーリーは、ロボットボクシングに夢を賭けるが文無しになり借金まみれ。そんなとき、離れていた11歳の息子マックスを引き取らなくてはならなくなる。またしてもボクシングで負けるチャーリーは、パーツ探しに廃品置き場へ侵入。そこでマックスが崖に落ちた先で見つけたのは、旧式のロボット・アトムだった。
リアル・スティール

2020年というごく近い未来を舞台にした、ロボット対ロボットのボクシング。すぐ先の未来だけに、ロボットの造形がわりと現代的で、コントロールシステムと伝達速度や音声認識というまさに今開発中の技術をそれっぽく詰め込んだ設定がなかなかグッド。漢字ロボとか、双頭ロボとか、日本アニメっぽいテイストも少年心をくすぐるぜ。ロボットをリモコン操作ってのはやっぱいいよねー。

でそこに掛け合わされる、駄目父親の再生×親子の絆。まあこの辺はすごくベタだよね。ほとんど脚本的見所はなしと言ってもいいんじゃないでしょうか。それらをだれることなくまとめ、映像的にもテンポよく楽しませたディレクションがグッドでしょう。エンタメ作品として文句はありません。子役がむちゃくちゃキュートだしね。生意気で、クールと見せかけて意外に血の気の多いキャラがまたニクイっす。

だがしかし、なのだよ。どうしてもロボット対ロボットのボクシングに感情移入ができんかったわ。そもそもロボットの能力差がいまいちわからないというか、ダウンしてから立ち上がるときのファクターが不明。ファジーな要素が入り込む余地ってあるの?と思っちゃうのです。機械系統がいかれたら当然おじゃんだろうし、なんかその辺のルールが曖昧で説得力損なってたように思う。人間が根性で立ち上がるのはわかるんだけどさ。さらに言うと、ゼウスはもっと戦術に長けているはずだろうからアトムとの能力差は歴然で圧勝して然るべきだったように思うし(少なくとも5ラウンドまでもつれるのは疑問。エネルギー切れとかありえなさすぎ)、アトムはアトムで最初から音声認識よりもシャドウで戦ってたほうが良かったと思われるのです。このあたりSFとしての緻密さに欠けてた部分は減点対象じゃなくって?

ま、そこさえ目をつむれば十分な大作エンタメ。世間の評判はそこそこいいみたいです。

by april_cinema | 2011-12-09 00:00 | Starter


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