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2012年 02月 11日
感想_キツツキと雨
感想_キツツキと雨_b0130850_2224073.gif映画愛ですな〜。『キツツキと雨』2月11日公開。田舎の村で木こりをする岸。その村に、映画の撮影チームがやってきた。行きがかりで道案内をしたり、エキストラをやらされるなど巻き込まれていく岸は、現場にいる冴えない若者を叱咤する。年下なんだから、もっとちゃんと働けよ、と。その男こそ、その映画の監督だった。
映画『キツツキと雨』公式サイト

『南極料理人』の沖田監督最新作は、あふれんばかりの映画愛に乗せて語られた男たちのいい話。軽めの笑いとか、前作と共通するイズムはあるかな。きこりと映画監督という共通点なさそうなふたりのお仕事をベースにしながらストーリーを展開していて、なんとなく矢口監督っぽさもあるのかも。木こりが役所さんという時点で半分くらい勝ったも同然かもね。映画作りに巻き込まれて、戸惑いながら気づけば嬉々として参加する姿がよかったわー。さすが上手過ぎるぜ!

これは監督も若いから自身の体験がかなり込められてるのかね。現場には年長者もたくさんいるし、ベテラン俳優もわがまま女優もいる。そしてなにより正解のないもの作りを、淀みなく進めるための決断が常に求められるという。映画の現場がどんな雰囲気が知らないけれど、あのムードの中で無数の選択しから1つを選び取るのってほんと難しそう。でも、難しさだけじゃなく、いろいろなアイデアが紡がれることで現場が動いていく喜びを描いた竹槍のシーンは素敵だったなー。あと温泉での爺さん捕まえてリハーサルするところはわろた〜。

樹齢を引き合いにして監督を励まして、監督も成長していって。それだけじゃなく岸の息子のエピソードもなにげにさりげなく入れこんで。村をあげての映画作りってのは既視感あるけど、田舎の特性とか、家族のつながりとか、そういうのも説教臭くなく放り込んであったのはよかったと思います。しっかし撮ってるのがゾンビ映画ってのも笑えるわ。いったいどんな話なんだ!?

by april_cinema | 2012-02-11 00:00 | All-Star


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