2012年 06月 23日
さすがに細切れ感が。『ワン・デイ 23年のラブストーリー』6月23日公開。7月15日、大学卒業式の日、かねてより憧れていたデクスターと言葉を交わしたエマ。ふたりは一夜を共にはしたものの事はいたしそこねたが、誰より気になる存在として意識する。近づいたり離れたり、さまざまな出会いと別れを繰り返しながら月日は流れ、ついにふたりが結ばれる日がきた。 映画『ワン・デイ 23年のラブストーリー』公式サイト │6月23日(土)全国ロードショー 23年にわたるラブストーリーを描いた本作。長い年月をまたぐ大恋愛を描いた映画はこれまでにもあったと思うけど、それはだいたい、ある時期の話、またある時期の話、とあるていどまとまった時代のいくつかを描くだけだった。ところが今作は、7月15日という1日だけを23年分描いたのである。1980年代の終わりから、2011年まで。1995年にはこんなことがあった。翌年にはふたりはこんなふうに変わっていた。そしてまた次の年には…、ってね。 おもしろい試みではあるんだろうけど、どうしても細切れになり過ぎていて、エピソードのひとつひとつが浅くなってしまったよ。パラパラ漫画状態。それぞれに仕事があって恋があって、近づいたりすれ違ったりするわけだけど、それに対する余韻とか考察みたいなのは描かれることなく進んでしまう。たまに振り返ることはあっても、あのときはああだったよね、っていう軽い感じだから、感情移入を誘う隙がなかったんだよな。アン・ハサウェイとジム・スタージェス、ふたりの服装や髪型、ひげとかの見た目が変わっていくのは盛りだくさんで楽しいんだけれども。 そして、実はストーリー自体もありきたりな恋愛もの。誰よりもお互いを理解していながら、タイミングを逃した感じでくっつかなくて、それぞれ他の恋人作っちゃったりして、だけど最終的には落ち着くべきところに落ち着くというね。なーんだ、やっぱりそうなるのね、という意外性のない感じも減点ポイントじゃなかろうか。描き方は新しかったけど、中身が特にないので、それ以上でも以下でもなし。ちょっともったいないっすね。オチもわりと読めちゃう感じだったしねー。 デクスターの娘のジャスミンちゃんがなんか凄く可愛かったことは備忘録として記して付け加えておくことにしよう。
by april_cinema
| 2012-06-23 00:00
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