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2008年 07月 05日
感想_庭から昇ったロケット雲
感想_庭から昇ったロケット雲_b0130850_8404670.jpg壮大すぎてもいいじゃないか。『庭から昇ったロケット雲』7月5日公開。宇宙飛行士を目指しながらも父の死によって農家を継がざるを得なかったファーマー。しかし彼は、自宅農場から自作ロケットに乗って宇宙へ飛び立つ日を夢見て、今日もロケット開発に臨む。隣人は白い目を向けるが、家族は夢に向かう父を誇りに思っていた。
庭から昇ったロケット雲

荒唐無稽とまではいかないかもしれないけど、自作ロケットってさすがに無理じゃないか!? なーんて思ってしまうこと自体、常識に縛られた価値観なのかも。それが可能か不可能かってのはこの物語にとってはどうでもよくって、諦めないという心を安西先生ばりに真っ直ぐ示してくれました。だから、こっちもグレてないで、素直に「宇宙に行きたいです」といわないとダメでしょ。

ファーマーは有能ながらかなり偏った人物で、人徳者とは言い難い。家族を顧みているわけでもない。だけど、その背中にはある種の理想の父親像が浮かび上がっていて、家族のみんなが父を応援する姿はとても美しいですわ。まあ最大の功労者(そして被害者)は完全に奥さん(と義父)だよね。でもって子供がカワイイんだわ。「宇宙にはシュガーを持っていきたい」なんて萌えなかったらなんだっつーのか。と思ったら、娘2人は監督・ポーリッシュ兄弟それぞれの愛娘ですと。なんだか映画を地で行く感じですね。

不思議なテンポでするすると進み、リアルではないかもしれないけど確かに温かい余韻を残してくれる一作。壮大すぎるからノレない人も半分くらいいそうだけれど、オレはいい作品じゃないかな、と思います。

by april_cinema | 2008-07-05 00:00 | Starter


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