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2015年 10月 24日
感想_ギャラクシー街道
b0130850_0531692.jpgげ、全然面白くなかった…。『ギャラクシー街道』10月24日公開。西暦2265年、木星と土星の間のスペースコロニーへと通じるルート246666、通称ギャラクシー街道。かつては大勢の宇宙人が行き交ったが、スペースエクスプレス開通後の今はすっかりさびれ人影もまばら。そんな街道ぞいのハンバーガーショップを営むノアとノエ夫妻。街道閉鎖の噂も流れる中、ふたりの店の行方はいったい!?
映画『ギャラクシー街道』公式サイト

三谷さんの新作、押さえておかねばなるまいとお邪魔しましたが、どうしよう、全然面白くなかった…。まず、基本的にギャグが笑えなかった。宇宙設定を生かそうと、へんてこな宇宙人がたくさん出てはくるんだけど、なんかそれが宇宙人というか、ただの気持ち悪い人たちっていう感じだったんだよね。そのうえ、どれも既視感があるというか、意外性に欠けた感じかな。狙っている感はあって当然だけど、三谷さんに対するハードルを上げてしまっているのかもしれない。前作の『清須会議』でもそう思ったし。

そしてキャストが地味。いつになく地味だった気がする。主演こそ慎吾&綾瀬だけど、その他、実力者ではあるけど、『有頂天ホテル』以降のキャスティングからすると、二段くらい落ちる気がする。なんだろう、ご時世的に予算の問題か、宇宙人コスプレが嫌がられたのか。スターパワーが足りなかったので、全体的に地味になった印象も。あとストーリーがなさすぎる。話がどこにも向かってないからダラダラ続くコントみたいだったかな。

ストーリーとも連動すると思うけど、せっかく宇宙が舞台なのに、ハンバーガーショップの中から出ていかないので、全然広がりがない。結局、変な宇宙人たちのどうでもいい話でしかなかった。宇宙らしい新しいマシンやテクノロジーとか、不思議なこととか、ほとんどなかったもんな。特撮時代みたいなレベルの宇宙で、あえてそこは追求せずに80年代路線にしたんだろうけど、それが効いてるとは思わなかったわ。てかこれなら地球でもできた話な気がする。もっと宇宙すげー感ほしかったわ。2265年なのに、キーボードたたくんだとか、ケータイがでかいとか、ブレーカーおちるとか、ちょっとね。

結局笑ったのは、梶原さんの抜け殻と、エンケンさんの子供だけ。でもどっちも、既成ネタだよね。そしてよかったシーンは、最後の最後、綾瀬はるかの改装の夢を語るシーンと、サンバを披露したところだけ。あれは可愛かった! TMR西川の謎の歌唱で締めくくってたけど、いっそミュージカルにしたほうがよかったのではと思ったわ。てかあれですかね、小林聡美さんと離婚してこれということは、実は小林さんが今まで書いてたんじゃないかと思っちゃうね。

いろいろ言ってすみません。でも率直にそう思いました。次回作に期待します!

<2015年11月21日追記>
もしかしてこれ、三谷さん的『スターウォーズ』をやりたかったのでは? 宇宙人の造形とか、設定が特にオープンにならないところとか、全体的なレトロ感とか。そう思うとやってることは『スター・ウォーズ』とあんま変わんない気がするけど、それを許してくれるほど寛容な時代はもう終わってた…。
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by april_cinema | 2015-10-24 00:00 | 6th-man | Comments(0)
2015年 10月 11日
感想_シカゴ
b0130850_18312441.jpg13年前の映画かなと。『シカゴ』DVD鑑賞。1920年代のシカゴ。スターを夢見るロキシーは、不倫相手に騙されていたことを知り逆上して発砲。殺人罪で収監されると、やはり殺人を犯していたかつてのスターダンサー、ヴェルマと出会う。ロキシーは、無罪を勝ち取るため、弁護士のビリーと協力し、メディアの注目を集めいざ裁判に臨む。ブロードウェイの伝説的ミュージカルかつ、第75回アカデミー賞作品賞受賞作品。

ミュージカルのシカゴが12月に東京にやってくるってことでのDVD鑑賞。僕の周りの女性陣はけっこう多くの人が観てて、ブロードウェイで観た人もいて、みんな好きっていうからさ。で、率直な感想は、面白かったけど、そんなでもないかな、というところ。なんというか、エンタメ作品はこの12年でむちゃくちゃ進化しているから、ビジュアルも歌も踊りも物足りなく感じてしまいました。だったらちょっと前の『バーレスク』とかのほうが盛り上がったような気がする。

レニー・ゼルウィガーの顔は好みじゃなくて、セクシーさも感じず、ダンスのキレはあったと思うけどシカゴ中を虜にするには弱いような。ゼタ姐は、がたいよく迫力あり、メイク濃くて、オリジナルの顔ってどんなだったっけ?って感じ。セクシーとは思ったけど、ダンスはそれほどでもなかったかな。リチャード・ギアは胡散臭さが足りないような。歌にも迫力なかったし。中盤以降は肝心のミュージカルシーンもあんまり多くなかったからそこもちょっと不満足かな。

ストーリー的にはまあどうってことなくて、殺してつかまってそれでもスターを夢見て奢れるもの久からずと。アイロニーはあるけど、もうちょっと女のサガみたいなの強調してもよかったんかなーとか。クイーン・ラティファが突然ロキシーヘアになってたのは笑ったけれど。まあでも20年代だからそんなもんか。ちょっと期待しすぎちゃったかなという感じです。
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by april_cinema | 2015-10-11 00:00 | Starter | Comments(0)
2015年 10月 11日
感想_ピッチ・パーフェクト
b0130850_18434650.jpg歌って踊って楽しい! 『ピッチ・パーフェクト』DVD鑑賞。大学に進学した音楽好きのベッカは、強引な勧誘を受けてアカペラ部に入部。しかし集まったのはてんでばらばらのメンバーたち。全国大会優勝をめざす先輩のオーブリーの独善的な指導もあって、チームはまとまらないまま大会へ。そんなとき些細なトラブルでベッカは飛び出してしまい…。
映画『ピッチ・パーフェクト』公式サイト 5月29日 全国ロードショー

アメリカで2012年公開してスマッシュヒットした作品、来週には続編公開てこともあってか、突如今年5月に日本公開して、DVDもリリースして、盛り上げにかかってます。でも音楽、女子、青春てことで楽しめそうかなと手を出したら、うん、予測の範囲から一歩も出ないけど楽しかったです。やっぱりね、ヒットソング満載で、まあその中身を全然わかってないけど、いい音楽聞いてるだけで楽しいのですよね。

ストーリーはてんで大したことはない。変な子たちが集まってくるけど、主人公のベッカでさえ大して掘り下げられない。でも、そのライトさのままテンポよく話は進むので退屈はしない。でも細かいギャグはけっこうおもしろい。冒頭のアメリカお得意のゲロネタにはじまり、おでぶや、おたくを適度にいじるいかにも学園ものという感じ。もちろん、ベッカとナイスガイなジェシーのちょいラブも挟みつつね。お約束通りの集まってプチ成功して混乱からの離脱、仲直りしてのクライマックスで大団円です。

でもそのクライマックスは、ライバルのトレブルメーカーズとあわせてしっかり魅了してくれるのでオッケー! ばらばらなメンバーの個性をそのまま生かしたミックスで歌も踊りも素敵でした。思うに、アメリカ人なんて歌うまくて踊れる人なんで吐いて捨てるほどいそうだから、こういう大会で勝つってものすごく大変そうだだよね。ショーアップ力も半端じゃなさそうに思うのですが。

ところで、この映画きっかけで大流行したというCUPS。本編ではほんとにちょっとしか出てこないけどよくあれで流行ったね。アナ・ケンドリックがやってるPVかっこいいので是非見てください。アナ・ケンドリック、かわいいと思うけど、アイメイク濃すぎるんだよな〜。もうちょいナチュラルなの観てみたい。
Anna Kendrick - Cups (Pitch Perfect's "When I'm Gone") - YouTube
てことで続編は劇場で観たいよね!
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by april_cinema | 2015-10-11 00:00 | All-Star | Comments(0)
2015年 10月 10日
感想_マイ・インターン
b0130850_23594795.jpg完全無欠のデ・ニーロ師匠! 『マイ・インターン』10月10日公開。3年前に妻に先立たれた70歳のベンは、新たな生きがいを探してシニアインターンに応募する。採用されたその会社は、ブルックリンに構える気鋭のアパレルのECサイト運営会社。やり手の女社長ジュールズ専属となったベンは右も左もわからないながら、若者ばかりの社員たちに好かれていく。最初は難色をしめしていたジュールズも、やがてベンを信頼し始めるが、公私共にピンチが訪れる。
映画『マイ・インターン』オフィシャルサイト

恋愛じゃない、男女の信頼関係をきれいにまとめた秀作。とにもかくにも、ロバート・デ・ニーロ扮するベンが紳士すぎて泣けるわ。カジュアルなアパレル会社勤務でも毎日ビシッとスーツ。年季の入ったブリーフケースは超クールで(本気でほしいと思った)、きちんと持ち歩くハンカチは女性の涙を拭うため。仕事もデキて、マッサージ師にもモテてしまい、若造たちへの恋の指南もお手の物ときたもんです。これは『キングスマン』とあわせて、紳士のたしなみを学ぶための映画でしたわ。

それと相対するのがアン・ハサウェイ。若干年をとったなとは思わせるものの、美人社長がどハマりしてて、表情の喜怒哀楽の豊かなことといったら! さらには『プラダを着た悪魔』の続編と間違えそうな、シャレオツ衣装もまた似合うこと。ハイファッション一辺倒じゃなさそうだから、好感度も高いのね。メインふたりのウィットあり、情感ありの円熟のやりとりは、安いラブコメには出せない大人の味わいがありましたわ。いろいろつらいとき、こんな風になんでも話せるパイセンいたらたまらないよね。尊敬すべき大人に出会えるって貴重すぎる。

次なる主役はブルックリンか。元工場をリノベーションした設定のオフィスは、まさにブルックリンの世界観そのもので、シンプルかつ機能的でインダストリアルなインテリアはネット系ベンチャーにぴったりのクールさ。ベンのクラシカルな装いとのハーモニーも美しかったね。ベンとジュールズの自宅も、ダンボとか、パークスロープとかあの辺て設定なんでしょうな。そしてサポートキャストの若者たちもほどよいアクセント。

ママの家に侵入とか、デイビス居候とか、そのあたりの細かいエピソードはなくてもよかったレベルなのがちょっともったいないし、マットの浮気話もなんか残念なだけって感じもしなくはないし、あとちょっとベンのイケメンぷりにトドメをさすクライマックスがほしかったような気もするけど、それは欲張りすぎですかね。個人的にはベッキー役のクリスティーナ・シェラーちゃんが好みでしたよ。

てことで、カップルとかにも安心しておすすめできるデート映画。デニーロ世代の大人にも刺さるんじゃないですかね。
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by april_cinema | 2015-10-10 00:00 | All-Star | Comments(0)
2015年 10月 03日
感想_バクマン。
b0130850_12592399.jpgジャンプを読んだすべての人に。『バクマン。』10月3日公開。高校3年のサイコーは、シュウジンに誘われ漫画家を目指すことに。そして二人は初めての漫画を描き上げ、ジャンプ編集部へ持ち込む。担当した編集者の服部は、ふたりの漫画に光るものを見つけ…。
映画『バクマン。』公式サイト

コミックス1巻だけ読んで、糸井重里の絶賛評を聞いての鑑賞でございましたが、楽しく拝見いたしました! 僕はもっと深〜い感動みたいなものを期待してたのでそれには至らなかったけど、エンタメとしてはかなり面白かったと思います。とにかく見せ方がセンス抜群! セリフや動きはあえて漫画っぽさをふんだんに残し、その節々にジャンプ愛をちりばめて(北斗の拳ごっこのハートが最高に好き)、そしてCGを活かしきったビジュアライズは完璧。それからサカナクションの音もものすごくハマってたわ。あのコマ割りが次々流れていく様とか、ペンでガリガリやる効果音とか、うまいよな〜! 冒頭の集英社をジャンプ表紙で埋め尽くすとかも、軽いジャブだろうけど引き込まれるに十分だったというか、オープニングの作り方も秀逸すぎると思うわ。このビジュアル作りとスピード感が大根監督の真骨頂なのかしら(モテキみてない)。

そしてキャラと役者のハマり具合もお見事。原作ファンに逆と言われてたらしい主演ふたりは、演技の質を考えるとこの配役でオッケーと思います。亜豆が小松菜奈ちゃんてのはちとイメージ違うかもと思ったけど実際には可愛かったので全然オッケー! 山田くんは久しぶりにアウトローじゃない役で好感度をあげ、染谷くんはいちばん演技がお上手だったね。新妻エイジのイヤらしさが素敵でした! 桐谷くん、新井くん、皆川さんは、イメージ通りの漫画家に扮して、新井くんは笑いをだいぶ持ってってました! リリーさんも美味しい役で、クドカンは川口たろうにクリソツすぎでしょ。原作はじゃんじゃん他のキャラもいるみたいだし、続編や連ドラ化してもいいのではって思いますけれども。

全体として、あらためてジャンプの残してきた功績と、マンガが僕たちの日常にどれだけ浸透しているかを痛感しましたよね。ここを通ってない30代以下って皆無なんじゃないかと思うし、だからこそのマンガあるある、ジャンプあるあるに心掴まれる。そしてその裏では、マンガらしい絵、ストーリー、構図、ネームをみんな死に物狂いで考えて作ってるんだよね。そんなこと考えもせずにさくさくページめくっちゃってたけど。そしてジャンプはジャンプで、ジャンプらしさを考えながら作り続ける苦しさを、垣間見せてもらいました。もちろん、この映画の1億倍くらいいろんな大変さがあるはずだしね。サイコーとシュウジンはそれでも成功した部類だからいいけれど、そこまで至らなかった人たちがどれだけいるのかと思うと、苦い思いでこの作品を見る人ももちろんいるんだろうなー。お仕事裏側作品はなんでも面白いけど、マンガはやっぱりアウトプットがわかりやすく身近な先入観があるからこそ効きますね。夢もあるし。

原作の展開を知らないのでストーリーは語れないのだけど、2時間の尺の中ではかなり初歩の部分しか描けてないのは確か。マンガ業界の実情についても原作のほうがはるかにリアルに描いてありそうだし。サイコーとシュウジンは大きな挫折や葛藤もないままに(肉体的にはハードだったろうけど)成功をつかむわけで、そのストーリー部分にはあまり見るべき部分はなかったと思うけど、それを抜きにしてやはりエンタメとしての完成度の高さを褒めるべきか。ラストのスラムダンクまんまな終わり方は、あの終わり方がマンガ至上最高のエンディングとしてリスペクトしてることを感じたわ。あと、病院での亜豆の去り際のカーテン見え隠れは、「おおかみこども」のオマージュ感じましたよ(今検索した限りそれに言及してる人いないけど)。マンガじゃないけどね。

にしても極め付けはエンドロール。単行本型スタッフクレジットはうらやましいです。僕のクレジット入れてもらうなら…「ひかる!チャチャチャ!」ですかね。
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by april_cinema | 2015-10-03 00:00 | All-Star | Comments(0)
2015年 10月 01日
感想_岸辺の旅
b0130850_23214952.jpg愛情は、目には見えないけれど。『岸辺の旅』10月1日公開。3年間姿を消していた夫、優介がある日突然帰宅した。彼は「俺、死んだよ」と告げ、見せたい景色があると妻の瑞希を連れ出す。ふたりの旅は、これまでの溝を埋めるように優しく流れていくが、終わりの日も近づいているのだった。
映画『岸辺の旅』公式サイト

カンヌある視点部門監督賞受賞ということで期待高めの鑑賞。予想とは少し違ったけれど、じわりじわりとくるいい話でした。言葉にするのがなかなか難しいけれど、目には見えないものの価値、についての映画だったように思います。瑞希が優介を待ち続けた日々、もう帰らないことを覚悟しながらも探し続けた時間、後悔もたくさんあっただろうことは、直接描かれないけれど予想に難くない。そしてこの映画はその価値を問いかけるものだったんだろう。

優介と同じ、死者でありながらこの世に残る人が3人出てくる。みんな、この世に何かを思い残している。それは残された人にも同じように思いを残している。肉体が消滅したから、それで終わりではない。光という物質に質量がないように、人の想いにも実態はないけれど、でも確かにそこに存在する。そしてその見えないものが人をつなぎとめる。ときには、死者さえも。優介が村の人たちに教える光の話、宇宙の話はその直接的な比喩であり、そして同時にいかに今の私たちが小さなことにとらわれて大事なことを見失っているか教えてくれている。宇宙から見たら始まったばかりの私たちの歴史で、私たちはすべてをわかったかのようにあまりにも効率にとらわれすぎているのかもしれない。

オカルティックな設定は、よくわからないこともいくつかあったんだけど、きっと未練に区切りがつくと成仏してしまうっていう基本的なフォームだったのかなと思います。優介は、瑞希の求めを一度拒否しておきながら、最後受け入れたのはそういうことなのかなと。食堂の娘も最後にピアノを弾けて満たされた。新聞屋のおっちゃんも、自分の罪を認め最後はお酒で忘れて未練を断ち切ったんじゃないかと。最後のダメそうな彼は、悔いを最後まで残していたようだけれども。

浅野さんは感じはいいけど、ぶっきらぼうないつものやつがハマってて、特に先生になったときはすごく良かったです。深っちゃんもいつもの感じで悪くないんだけど、そろそろこの大人かわいい路線はワンパターンすぎる気がするわ。リトル吉永小百合みたいになってきた気がする。もっと毒々しい女とか、イメージ違う役やってほしいなーって思います。今回の役なら永作がやったほうが良かったんじゃないかともちょっと思う。そして、見るとき忘れてたけど、我らが蒼井優たんも短いけど出てましたー! 珍しいOLルックに萌えつつ、ちょっと感じ悪い女を好演しててファン的には満足です。

ものすごく感動するわけではなく、淡々と紡がれる愛の詩。でも、目には見えない人の想いや愛情の重さという、大事なことが描かれていると思いました。ところでこれ見たの10.25なんだけど、上映3週すぎただけで一気に上映館数減ってて、ますます映画業界シビアって思ったわ。黒澤清×浅野忠信×深津絵里だよ???
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by april_cinema | 2015-10-01 00:00 | Starter | Comments(0)