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2015年 09月 12日
感想_私たちのハァハァ
b0130850_2355583.jpg青春との距離、感じちゃったぜ。『私たちのハァハァ』9月12日公開。クリープハイプの大ファンである北九州の女子高生4人組、さっつん、イチノセ、ちえ、文子。福岡のライブで、東京にも来てねと言われたことを真に受けて、4人はチャリで東京のライブへと向かう! 彼女たちの青春の1000kmの先に待っているのは!?
映画『私たちのハァハァ』オフィシャルサイト

なんとなく好きそうな匂いを感じ取って行ってきましたテアトル新宿。いやー青春だったね。最初は、いわゆるイマドキの女子高生ノリと手持ちカメラにややついていきづらさを感じつつも、でもじわじわとそのノリに引っ張られて楽しくなってくる。勢いで夜の街を飛び出して、カメラ片手にフツーのちゃりで関門海峡越えちゃったりして。

でも、明らかに4日で東京辿りつけるわけないし、いろいろ無理あるなんてこと、いまどきすぐわかるよね?とか、なんかリアル風に撮ってるけど本当にリアリティあるのかこれ?とか、余計なことが頭をめぐりはじめる。でもそんなふうに考える自分こそ、大人に毒されてしまっているなーとも気づく。効率とか、そういうんじゃないんだよな、青春て。無鉄砲さって。なんか、自分と青春にずいぶん隔たりができてしまったことを突きつけられた気がしてちょっとショック。そして妬ける。こういう衝動がほしい! そしてその衝動はいくつになっても必ず手に入れられるはずなのだ!

チャリは断念してヒッチハイクに、夜のバイト、SNSで炎上して、仲間割れ。彼女たちがたどる軌跡はわりと青春もののステレオタイプだけど、やっぱりそこにあるの煌きの尊さは普遍的。彼女たちは行動することで知る。世界の広さと、世界の近さを。憧れの芸能人は、目の前に存在する人間だった。遠いと思っていた東京は、その気になれば行ける場所だった。きっとイタリアも、まだ見ぬ未来も、手の届くところにある。現実は、悲観すべきものだけじゃなくて、いつだってそれと同時に可能性をもって待っていてくれる。彼女たちは自分たちの足で立ち、歩き、そして文字通り「ハァハァ」の奇跡を、知る。

自分で動くことが、すべてであり、青春てすなわち、生きること。ハァハァは、待っていてもやってこなくて、自分で獲得すべきもの。彼女たちが手にした可能性は、僕たちの周りにも転がっているはず!と、少しはっぱかけられた気分になりました。

しかしこれ、どこまで台本があるんだ?ってくらい自然な感じだったね。4人のキャラも現実にいそうな感じでよかったです。傑作とは言わないけど、『ゴーストワールド』や『ジュノ』あたりと並べてもいい女子の青春を切り取った1ページ。青春好きには愛される1本ではないかと思います。
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by april_cinema | 2015-09-12 00:00 | All-Star
2015年 08月 29日
感想_ロマンス
b0130850_1294361.jpg大島優子かわええ。『ロマンス』8月29日公開。ロマンスカーの車内販売をする鉢子は、乗客の万引きを目撃し、駅に突き出す。しかし映画プロデューサーを名乗るその男は、鉢子の持っていた母親からの手紙を盗み見、母親を探しに行こうと提案。わけもわからないままその男に連れられて、子供の頃の思い出の地である箱根をめぐることになった鉢子。父と離婚してからというもの、自分を見失ったような母への嫌悪と、今の自分への苛立ちを抱えながら、1日の小さな小さな冒険がはじまる。
映画『ロマンス』公式サイト

タナダユキ監督らしい、女の子の等身大目線が詰め込まれた、フツーの哀愁漂わせた1本。大きな世界じゃなく、ひとりの存在にフォーカスしながら、その小ささの中に普遍とリアルをのぞきこむような感じです。てゆーか、ほんとかなり普通ですね。普通の中のあるあるを、「私のことかも」って思わせる雰囲気。僕個人にはあまり刺さらないのですが、昨今多いゆるふわな女子の自分探しモノとは一線を画していて、地に足はついてると思います。

大島優子ってかわいいよね、って思ってたけどやっぱりかわいかったですわ。車内販売ガールの制服萌えもあったし、万引き追っかけダッシュもおっさん的にはかわいいし、桜庭のやることを冷ややかに見るツン顔もよかったわ。できの悪い久保ちゃんにしっかり突っ込むシーンはファニーでよかったです。

本当は、死ぬつもりだったのは桜庭だったんだろーなーと思います。借金で首が回らず、思いつきで飛び出して、もうどうにでもなれって思っての小さな万引き。その小さな死の匂いが、鉢子の抱える小さなほころびと共鳴してのプチトリップにつながったんだと思います。この小さなほころびは、誰にだって必ずあるもので、普段は口に出すようなものじゃないけれど、どこかで吐き出さないといけないときもある。旅立ちの日は、そんなに大袈裟なものじゃなくて、普通の毎日のどこかにも潜んでいるし、出会いと別れはいつだって繰り返されている。

見終わっても大して何かが変わるわけでもないし、ガンバロウって背中を押されるほどのこともない。だけど、まあそんなこともあるよね、って今の自分を軽く受け流させてくれるくらいのゆるやかな風は吹くような気がします。1600km歩くのに比べたら断然小さな冒険です。箱根、火山の影響大変そうだけど、まともに観光したことないから今度行ってみたいなーとも思いました。もちろん、ロマンスカーに乗ってね! ちなみにスチールのフォトグラファーは川島小鳥さんです。
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by april_cinema | 2015-08-29 00:00 | Starter
2015年 08月 28日
感想_わたしに会うまでの1600キロ
b0130850_1372458.gif歩く、って超〜大事。『わたしに会うまでの1600キロ』8月28日公開。アメリカの3大トレイルのひとつ、パシフィックトレイルをたった一人で歩くシェリル。孤独で過酷な道のりで彼女は、歩き始めたことを少し後悔しつつ、これまでの半生を振り返っていた。最愛の母との別れ。哀しみから抜け出せずダメにした結婚。いいことなどなかった人生で、それでも歩き続けるうちにシェリルは、人生に答えを見出しはじめる。
『わたしに会うまでの1600キロ』公式サイト

主演のリース・ウィザースプーンがアカデミーを賑わしたことでも話題だった本作ですが、なんせ監督が『ダラス・バイヤーズ・クラブ』の彼ってことで期待せずにいられるわけない!(その前の『カフェ・ド・フロール』も良作!) で、期待通りのいい作品だったな。わりと予告で予想できる範囲の話ではある。妙齢の女性が、歩く旅を通して自分を省みて、その中で何かを得ていくっていうね。でも、その描き方とか押し付けがましくなさがよかったかな。

実は、道中でこれ見よがしなドラマが起きるわけじゃないのがよかった。ロードムービーなので、もちろん途中途中で出会いはある。ヒッチハイクさせてくれる人、謎のホームレス取材ライター、怖そうな農夫、トレイル仲間、中継点で待つ人、同じ女性でトレイルにチャレンジしている人、地元在住の親子などなど。でもその出会いはあくまで普通の出会い。過去を思い出すきっかけにはなるけど、決して彼らが直接シェリルに影響を与えるわけじゃない。あくまでもシェリルは、自分の中で過去と向き合い、自分の中で哀しみや孤独を受け入れ、そして自分の中で前を向いていくのだ。この落とし前のつけ方はとてもよかった。名作の『星の旅人たち』を思い出したな。あれも、いろいろあるロードムービーだけど、旅そのものがすべての答えっていう描き方だったっけ。

トレイルを歩く現在と、さまざまな過去を交錯させる演出のバランスも見事ね。定石かもしれないけど、すごく丹念に説明と情緒を織り交ぜてあって、退屈せずに感情移入できました。「歩く」って人にとってものすごく大事な行為なんじゃないかなって思う今日この頃です。何かのために歩くのではなく、ただただ歩くということ。出会うものを受け入れ、通り過ぎていくこと。走るとも、車に乗るとも違う、生きるスピードが歩く、なんじゃないかと思います。メタファーではなく、身体的動作としての歩くこと。それを思わせてくれましたし、実際に自分も、知らないところを歩くとき、そういう感覚を持ったりします。目に入る全部が新鮮で刺激的で、でも自分の思考に降りていくだけの余白がたっぷりとあって。リースもそんな物語の中のキャラにハマってたね。昔の方が美人だった気がするけど、それはそれ。大人の女性の魅力を振りまいておりました。

でまあ、言っちゃなんですが原題『wild』がこういう邦題になっちゃいますかねぇ。実は内容とぴったり合ってるんだけどね、もう少しなんか、作家性を大事にしてほしいような。でも、wildのニュアンスが日本だと、スギちゃん方面になっちゃうから難しいよね。かくいう自分も代案が思いつかない…。

何はともあれ見事な一作。オススメです。
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by april_cinema | 2015-08-28 00:00 | All-Star
2014年 11月 15日
感想_天才スピヴェット
b0130850_2250348.gifファンタジーについていけず。『天才スピヴェット』11月15日公開。両親と姉と暮らすスピヴェット。双子の弟が銃の事故で亡くなって以来家族はふさぎがち。そんな彼の元に、スミソニアン博物館から受賞の知らせが届く。家族を元気付けるチャンスとばかり、彼はひとりで家を飛び出し、田舎から大陸横断の旅が始まった!
映画『天才スピヴェット』公式サイト || 大ヒット上映中!

『アメリ』監督の最新作は、少年の旅をつづったファンタジックなロードムービー。家族みんなちょっとずつクレイジーで、それをハートフルな小物たちが彩るのは過去の作品とリンクするものがありつつ、今回はそれが3Dで飛び出してきます。キッチュで愛らしいのはさすがな感じだけど、やりすぎな感じもちょっとするのでここは好みがわかれるところか。

お話のほうは、孤独な少年の旅で、波乱万丈なんだけど、思いのほか淡々と、トントン拍子で進んでいく印象で、あれよあれよでスミソニアンまで着いちゃったかなーという印象。最終的に家族愛に落ちて、めでたしなんだけど、ちょっとファンタジー感が強かったせいでリアルには感情移入しにくかったのかも。いい話で愛らしい見た目で愉快なキャラだっただけに、もう少し違ったまとめ方だったらぐっとハマりこんだような気もします。俺の心が乾いてるからかな…。。
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by april_cinema | 2014-11-15 00:00 | Starter
2014年 11月 08日
感想_100歳の華麗なる冒険
b0130850_1964812.gifとんでも爺さん! 『100歳の華麗なる冒険』11月8日公開。100歳の誕生日を迎えたアランは老人ホームを抜け出し、どういうわけか大金の入ったスーツケースを手にする。それはなんとギャングのお金。ギャングから追われ、さらにはアランを探す警察もやってきて、不思議な逃亡劇のはじまりはじまり。周りの人を巻き込みながらも飄々としたアランには、思いも寄らない半生があって…。いったいこの100歳の華麗なる冒険はどこにたどりつくのか!?
映画『100歳の華麗なる冒険』

スウェーデン発のコミカルなロードムービー登場! 冒頭、いきなりアランがキツネを爆破するところから始まって、その唐突さに笑ってしまったけど、なんとアランは子供の頃からの筋金入り爆破オタク。その爆破癖によって、20世紀のさまざまな史実に顔を出しているというぶっとんだ展開にひと笑い。スペインでフランコの命を救い、スターリンに怒られ、トルーマン大統領とも通じているという設定に、スウェーデン版『フォレスト・ガンプ』の呼び声アリってのも納得の歴史シンクロ。

でまあ、そんな人生を送る彼のモットーは、母から教えられた「人生はなるようにしかならない」ってもの。なにかに執着することもなく、なにが起きても平常心。その悟りの境地のスケールがあまりに大きいのも笑っちゃうところ。だから今更大金を手にしても驚かないし、人が死んでも別段哀しむでもないという振り切れっぷりがお見事です。そんな感じで、周りはハラハラするけど何が起きてもどこ吹く風。その肝っ玉っぷり、見習いたいっス。

ただ、なりゆきで殺人事件になったり、ゾウが出てきたり、バリにいったり、愉快な仲間も3人ほど道連れになるわけだけど、そのあたりの展開は一本調子でもったいなかったかな。あんまりディテールに緻密さがあるわけでもないので、豪快な展開のわりには途中で飽きてしまった節も。ラストの布石回収はなかなか痛快だったけどね。

そんな展開にして、最後の最後にペニーにかける言葉にして一瞬見せるアランの淋しげな表情。激動の20世紀を100歳迄生き抜いて、しかし残すもののなかった人生に対する淋しさのようで、グニラと愛をはぐくみこれから家族という未来を作ろうとするふたりへの羨望のまなざしにも見えました。人生なるようにしかならないが真理だとしても、やっぱり誰かとつながっていたいというのが本当の気持ち。深読みしすぎかもだけど、それを想うと荒唐無稽な物語の最後に、一筋の光を見たような気もします。
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by april_cinema | 2014-11-08 00:00 | Starter
2014年 02月 28日
感想_ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅
b0130850_1221949.gif良い話だけど既視感。『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』2月28日公開。「あなたは100万ドルが当選しました」という絶対嘘でしょなDMを真に受けたウディ。彼は隣の週のネブラスカまで歩いて行こうとしては警察に保護されていた。見かねた息子のデイビッドは再三説得するが、少しボケ始めてもいるウディは聞く耳を持たない。仕方なくデイビッドは父の気のすむよう、一緒に車でネブラスカへと向かう。途中、父がかつて暮らしていた街では旧友や親戚たちと再会すると、父は100万ドルを取りに行くことを口にしてしまう。奇異の目にさらされながら、ふたりはネブラスカをめざすが…。
映画『ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅』公式サイト

賞レースをにぎわせている家族のヒューマンドラマ。名匠アレクサンダー・ペイン監督の最新作は、モノクロで撮られてます。観る前はちょっと抵抗あったけど、始まってみたら全然気にならなかったわ。でもカラーのほうがいいような気が、僕はしちゃいますがそんなのは知ったこっちゃないでしょう。

さて、話としては珍道中の中で、父の過去を知り、親子のきずなを取り戻して行く、というフレーム。そういう話は過去にもいろいろあったから、新鮮味が感じにくいってのはあったかなー。特別キャラクターがぶっ飛んでいるわけでもないのがよさで、田舎町のごく普通の家族をちょっぴりユーモラスに温かく描いてます。ウディはまだ元気だけど、ちょっとボケ始めてる感じだし(そういう説明はないけど)、彼が酒におぼれた理由も子供からしたらちょっと胸の痛い真実。かと思えば奥さんは元気な毒舌家で、彼女の助演女優賞ノミネートはぜひ応援したいね。あとやっぱ従弟のダメ双子か。あのシュールなデブには笑わせてもらったよ。

がしかし、ラストはすごくよかったな。ウディがどうしてもほしかったトラック。彼は誇りを取り戻したかったんじゃないだろうか。父として、男としての威厳と誇り。それをアシストするデイビッド。なんとも後味のいい終わり方で、爽やかな気持ちで席を立てました。ただじゃ終わらない、さすがは名監督と言われるだけあるわ。
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by april_cinema | 2014-02-28 00:00 | All-Star
2014年 01月 25日
感想_旅人は夢を奏でる
b0130850_1203419.gifいろいろフワっとしてるけど。『旅人は夢を奏でる』1月11日公開。ピアニストのティモのもとに突然現れた男レオは、35年前にティモを捨てた父親だと名乗る。いきなりやってきて車に乗せて向かったのは、知らされていなかった異母姉のもとや、ティモの別居中の奥さんの家、そしてこれまた知らなかった本当の母親のもと。なかばやけになりながらの道中で父と息子はつながりを取り戻す。
2014年1月公開 映画「旅人は夢を奏でる」公式サイト

フィンランドでは大ヒットという触れ込みなんだけど、そのわりにはわりとゆるいロードムービーだったなーという感想。特にこれというドラマポイントがあるわけではなく、行く先々でいろんなエピソードはあるのだけど、それぞれの印象が薄いし、わりと唐突かつ投げっ放しという感じ。誰の感情もしっかりは掘り下げられないので、観客が想像するしかないんだけど、セリフにしなくても良いからもう少し描写はほしかったなーと。

レオが不在の間何をしていたのかも語られず、そもそも彼を捨てることになった事件もそこに至る動機に触れないからなんの感情移入もできない。ティモがどんな思いで育ってきたのかもわからないし、普通はいきなり正体不明の自称父親が現れても、もっと警戒するしなんなら拒否ってもおかしくないはずだよな、とか。姉や奥さんとのやりとりもあんまり膨らまなかったかなー。

ただ、ふたりでホテルで歌い始めるシーンはなかなかよかったのです。それもそのはず、主演のふたりは俳優かつミュージシャンとしても大活躍しているんだそう。なんだもっとじゃあ音楽家として血は争えぬ的競演はもう少し端々で出て来てもよかったのになーと思うけど。役者たちのキャラクターは全体的によかったし、娘っ子ルミたんとかすんげー可愛かったし、ストーリーがもう少ししっかりしてきたらいい作品になったような気が。

ま、フィンランドの郊外の風景をちょっと楽しむなんて見方もできなくはないかもしれませんねー。
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by april_cinema | 2014-01-25 00:00 | Starter
2013年 08月 30日
感想_オン・ザ・ロード
b0130850_3524924.gifいかにも退廃的だけど。『オン・ザ・ロード』8月30日公開。父の死後、パっとしない日々を送るサル。そんな彼とは正反対の自由奔放なディーンに出会ったことで、サルの毎日は一変する。妻子がありながらなりゆきまかせにドラッグやセックスに手を出すディーンに連れられ、サルはニューヨークを飛び出す。そこには観たことのない世界が広がっていた。
映画『オン・ザ・ロード』公式サイト

ジャック・ケルアックの『オン・ザ・ロード』の映画化だけど原作読んでませんので、純粋に映画としての感想。なんとなくイメージされた、自由を謳歌し、セックス/ドラッグ/ロックンロールなイメージ通りな印象。これというドラマやストーリーがあるわけじゃなく、意味とか特にない若者たちの衝動が焼き付けられてる感じ。なのでストーリーを追っても、なにも残るわけじゃないタイプの1本。

多分大事なのは時代の空気感で、60年代の混沌としていく時代なんでしょう。原作は1957年で、ビートジェネレーションの代表作と言われるもの。規範にとらわれタブーの多かった50年代へのカウンターってことだけど、戦後の世界が確立されていく過程だったのかな。いろいろな価値観が変わり始め、大量生産の時代、大衆の時代がやってくる手前。ケネディがまだ生きていて、隣ではきっとウォーホルとかが出始める頃で、そう考えるといろんな余韻が湧いてきそうなもんだな。もちろんその時代に明るいわけじゃないんだけど。

いわゆる自分探しという面から観ても面白い面はある。奔放に生きたディーンではあるけれど、その末路は哀しい結末でもある。サルはサルで束の間の解放の後に、結局は自分の世界に帰っていき、そしてその在りし日は小説に姿を変えて現代の僕たちがその息づかいを感じたりもする。

とかなんとか言ってみたけれど、そんなに面白い映画でもなく、どちらかといえば退屈したというのが本音です。この映画一本でなにか心震わせるものがあったかというと、なかったなという感じ。それが原作の空気感であり、狙いなんでしょうけどね。今観る理由は見出しにくかったです。
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by april_cinema | 2013-08-30 00:00 | Starter
2012年 11月 24日
感想_HICK ルリ13歳の旅
b0130850_12222215.gifクロエのファン限定で。『HICK ルリ13歳の旅』11月24日公開。ネブラスカの片田舎で13歳を迎えたルリ。飲んだくれの父と、その父に愛想をつかし他の男と会う母のもとに嫌気がさした彼女は、誕生日に贈られた銃を持って突発的に家出をする。目指したのはラスベガス。ヒッチハイクでつかまえたエディの足が悪いことを指摘すると彼は逆上し、下車。次に見つけたのは、セクシーな女性グレンダ。彼女の家へよると、そこには再びエディがいた。
映画『HICK ルリ13歳の旅』公式サイト

クロエ見たさに見てみたけど、クロエ好き以外には何にも得るものがなさそうな1本だったな。。タイトルに旅ってあるもんだから、ガールがべガスを目指すロードムービーかと思いきや展開が少な過ぎて、登場人物はエディとグレンダのほぼ2人だけ。なのでこれはロードムービーじゃないね。これ、時代背景いったいいつなんだ? ケータイが出て来なかったけど特にいつとは限定されず。それにしてもルリがずいぶん無防備すぎるし、キャラも全然たってこないし、特別成長するわけでもなく、ただちょっと変態につかまってなんとか逃げ出しましたって感じ。映画にする話か、それ?

クロエは、間違いなく可愛くて、ロリエロな感じでオッサン的には嬉しかったけど、ふと、この先大人になったらどういう評価になるんだろう…と思ったりして。今はまだ少女としてすげーカワイイって感じだけど、大人になってもそのままってわけにはいかんだろうし、クリスティーナ・リッチみたいな立ち位置になっちゃったらヤダなーなんて余計なお世話か。思いも寄らない黒髪クロエが見られたけど、これはあんまし似合っていなかったよ。となると美形っつーより、けっこう微妙なバランスで成り立っている顔なのか!と将来が不安になってしまった。うん、余計なお世話すぎますね。

ブレイク・ライブリーはギャル度が高まってた以外はあんまり見所無し。もっと出番あってほしかったな。エディ君、誰かと思えば『マリリン』に出てた彼でしたかー! 今回はイカれた男の子でしたね。いやーホントよくわからん映画だったわ。少女たちよ、変態男に気をつけろ、ってことか?
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by april_cinema | 2012-11-24 00:00 | 6th-man
2012年 06月 30日
感想_きっと ここが帰る場所
b0130850_15452865.gifクセがあるし、クセになる。『きっと ここが帰る場所』6月30日公開。かつての人気ロックスター、シャイアンは、あるとき表舞台から姿を消し、以来ダブリンで静かに妻と暮らしていた。そんな彼の元に、ニューヨークから父危篤の報せが届く。久々に降り立ったニューヨークで、彼は父の最期には間に合わなかったが、父が探していた男を探す旅に出ることにした。
映画『きっと ここが帰る場所』公式サイト

これはかなり変わったタイプの映画だったな〜。ワケアリなロックスターをショーン・ペンが超入り込んで熱演。いい歳してゴスロリファッション、変な声で話す姿はクレイジーそのもの。これをショーン・ペンがやり過ぎな感じの演技でやるもんだから、僕はなんとなく引いてしまいましたよ。いくらなんでもそれは過剰演技ではないかと。

でもそれが不思議なロードムービーを通して段々とそれでよく見えてくるのは、ショーン・ペンの力か、監督の力か。説明を挟まずに、ひたすら美しい景色と、クールな音楽、最小限の台詞で物語を織り成していく。簡単に何かを手に入れるわけでもないし、今更シャイアンが成長するというものでもない。でもその旅路の中で、なんだか観客もひとついいものに触れられるような気がするのだ。具体的にそれが何かと言われるとまた言葉にしにくいんだけどね…。

多分観るたびに印象の変わる映画。わかりやすい映画じゃない、本当にクセが強いけれど、それだけに味わい深さも相当なもの。すごくいい映画!とは言い難いけど、観終わった後に、もう一度観たいなって思ったことは確かです。
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by april_cinema | 2012-06-30 00:00 | Starter