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2015年 12月 31日
2015 Most Valuable Cinema 10
【2015年公開作品鑑賞数:81本(昨対△21)うち外国映画62作品(昨対△27)、日本映画19作品(昨対+6)】
今年も最後に1年間を振り返り。下半期、環境が大きく変わって新作鑑賞が激減。来年はさらに減ってしまうこと確実だけど、改めて映画って楽しいなという気持ちを噛み締める今日この頃です。てことで今年の僕の大好きな10作品を。

#10_彼は秘密の女ともだち
多様性について激しく考えたコミカル作品。俺があいつで、あいつが彼女で、彼女の彼は何者?ってな具合で、人間の本当の本性ってどこにあるかわからないし、それをあらわにする秘密のスイッチっていつ現れるかわからないよねー。"誰もが自分も知らない自分を持っている"ってことね。

#9_バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)
映画力高すぎてついていけないほどの"スーパーアンチヒーロー映画"。2回見てもなんと感想を言っていいかいまだにわかりません。でも衝撃は確かにあった、映画好きとして押さえておかなきゃいけない1本。

#8_わたしに会うまでの1600km
映画で学ぶ、"1000マイルの道も1歩から"。過去を乗り越えるのも、長い道を歩ききるのも、引き受けるのは全て自分。その先に、未来が待っている。

#7_おみおくりの作法
誠実さこそが最大の美徳と教わった"座右の銘画2015"。地味で静かな作品だけど、埋もれさせてはならない傑作。その人生は、必ず誰かが見ていてくれる。

#6_キングスマン
今年一番のキレッキレ! クールなルックス&ミュージック&アクションで終始釘付けの、"ポスト・キックアス!"で決まり!

#5_きっと、星のせいじゃない。
若き難病カップルにすっかり泣かされた1本。でも誤解することなかれ、お涙頂戴泣かせの映画じゃないのです。「小さな無限」の一言に集約された、命の価値は長さではないということ。"恋愛&青春 of the year 2015"のダブル獲り!

#4_恋人たち
今年のベスト邦画はこれ以外ありえませんと。普通に生きる人たちの、思うにならない袋小路を描きながらも、それでもその世界は美しいと背中を押してくれる神業シネマ。見終わって思ったのは、"頑張って生きよう"ってことでした。

#3_イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密
ここ10年で最高レベルのミステリー。暗号解きもさることながら、本当の意味で解き明かせない"最大のミステリーは人間の心"。カンバーバッチ、本当にいいわ〜。

#2_セッション
緊張感フルマックスの怒涛のリズム映画。最後の「I que you」にはシビれまくった、ダントツの"今年のベストシークエンス"。謎の論争もありましたが、エンタメとしてかなりレベル高かったんじゃないかと僕は思いますよ。

#1_はじまりのうた
思い出すだけで嬉しい気持ちがこみ上げる、"世界遺産レベルの音楽の奇跡"。年齢も性別も人種も国境も乗り越えてつながる音楽のチカラ。普遍の価値を改めてこう言う形で見せてくれてありがとう。そしてその背景のニューヨークの輝きは助演賞を捧げたいレベル。数多あるニューヨーク舞台映画の系譜に名を刻んだ1本でしょう!

番外編
スター・ウォーズ/フォースの覚醒
クリード チャンプを継ぐ男
この冬を盛り上げた祭り二つは功労賞だね。それぞれの過去6作をイッキ見して臨んだ最新作、どちらも良さが詰まってて楽しかった〜。1970年代に始まった物語が40年の時を超えて今僕を楽しませてくれるということ。長く続き、受け継がれるものの意味。単体では語れない大きなチカラ。これこそがフォースなのかもな〜。

年末公開の『ストレイト・アウタ・コンプトン』を見られてないのが心残りだけど、でも十分にいい映画に会えた1年でした。来年の映画ライフがどうなるかわかんないけど、楽しんでいきたいと思います。引き続きよろしくお願いします。

2015 Most Valuable Cinema 10_b0130850_14171157.jpg2014年→2014 Most Valuable Cinema 10
2013年→2013 Most Valuable Cinema 10
2012年→2012 Most Valuable Cinema 10
2011年→2011 Most Valuable Cinema 10
2010年→2010 Most Valuable Cinema 10
2009年→2009 Most Valuable Cinema 10
2008年→2008 Most Valuable Cinema 10
2007年→2007 Most Valuable Cinema 10
2006年→2006 TOP10 CINEMA

# by april_cinema | 2015-12-31 00:00 | Standings
2015年 12月 30日
感想_くちびるに歌を
感想_くちびるに歌を_b0130850_10503598.jpg全員に生きる意味がある。『くちびるに歌を』iTunesレンタル鑑賞。五島列島の合唱部に、有名ピアニストの柏木ゆりが臨時教師として赴任してきた。なずなら部員は大喜びし、まさかの男子の新入部員まで集まったが、柏木は愛想もなくピアノも弾いてはくれない。柏木には何があったのか。そして合唱部の全国大会出場の夢は。アンジェラ・アキの『手紙』がモチーフになった青春の物語。
映画『くちびるに歌を』公式サイト

この映画を評価する人の声が結構聞こえてきてたので興味持って拝見。うむ、確かに良かったわ。大きな構図はありそうな感じです。田舎の素朴な学校にやってきた異物と言える先生。その交流を通して成長するという。『フラガール』を思い出す感じね。先生も問題を抱えてて、子供達にもそれぞれの事情があって。分かりやすい感じではあります。

でも良かったのは、15歳という多感な時期の子どもたちの目を通して、「生きる意味」を一貫して伝えたこと。そこがブレなかったのが良かったよね。先生は恋人の死以来、ピアノが弾けなくなった。なずなは自分が母を死に追いやり父に捨てられたと思っていた。悟は自閉症の兄の世話という役目を背負っっていた。そんな中で新しく生まれる命。そこで直面する、私たちのは何のために生きているのか。答えは自分で出すしかない。でも逃げてはいけない。前へ進まなくてはいけない。

というメッセージが、アンジェラ・アキ『手紙〜拝啓十五の君へ〜』に乗って紡がれます。この曲って、合唱コンクールの課題曲なんだね。そして実際にアンジェラさんが五島列島の中学を訪ねたドキュメンタリからインスパイアされてできた小説が原作だそう。ガッキーは常に不機嫌ガールで美人ゆえにこういうのもハマるね。そして中学生キャストたちがキラキラしてたのもいい。悟役の彼、あの声マジですか? クリクリ少年ぷりにおじさんも萌えたわ。あと、山口まゆちゃんて子は蒼井優2世かと思ったよね。ベテラン陣もやけにいいキャストが集まってたね。

実は柏木先生ほとんど何もしてなかったり、ちょっと尺が長いかな〜と思うところもあったりしたけど、悟の兄の伏線がしっかり効いていたし、合唱での大団円とかしらけてもおかしくない展開ながらぐっときちゃいました。命の意味を問う作品には無性に惹かれちゃう今日この頃。そしてこの中学の訓示、「勇気を失うな、くちびるに歌を持て、心に太陽を持て」というのもよかったな〜。自分はまっすぐ歩けているか。そんなことを問いかけたくなる良作でした。

# by april_cinema | 2015-12-30 00:00 | All-Star
2015年 12月 27日
感想_クリード チャンプを継ぐ男
感想_クリード チャンプを継ぐ男_b0130850_12245100.jpg熱かった! 『クリード チャンプを継ぐ男』12月23日公開。私生児として生まれ、施設を転々としていたアドニス。彼は伝説のチャンピオン、アポロ・クリードが遺した子供だった。メアリー・アンの保護を受けて立派に成長したアドニスだったが、自分の中に眠るファイターの血を抑えきれず、ボクシングを志す。そして彼が向かったのはフィラデルフィア。父の生涯のライバルであり友であったロッキーに、コーチを頼むために。
2015年12月23日全国ロードショー!映画『クリード チャンプを継ぐ男』

SW祭りに続いてのロッキー祭り、評判いいという話だったのでかなり楽しみだったけど、期待に応えてくれたなー! お話は別に難しいことはない。アポロの息子がロッキーにコーチを頼んでのし上がる、っていうんだから過去のロッキーシリーズに通じるシンプルさ。でも、その一つ一つをしっかり描くとこうなるというお手本だったな。

まずはアドニスの背景。アポロも存在を知らなかったという設定で、施設での暴れん坊っぷりにDNAを感じさせることで後の躍進の説得力を持たせる。子役の目つきすごかったね、あれぞ虎の目。YouTubeでアポロとロッキーの戦いを夜な夜な見ては繰り返すシャドーボクシング。これでもうレガシーの申し子ってことは十分伝わる。そしてロッキーと出会い、ミッキーのジムへ行き、二人の旅が始まる。今までのシリーズは練習がかなりあっさりだったけど、今回は本格的。ロッキーシリーズお馴染みに鶏追っかけっこに、筋トレ、ランニングでファンを満足させつつ、ちゃんとミット打ちとかスパーリングもやるので進化にも納得できるというね。

合間にはヒロインのビアンカとのラブも挟み込んで、「エイドリア〜ン」とは叫ばなかったけど、ロッキーにエイドリアンが必要だったことへのリスペクトも忘れない。さらにフィリー名物のウィリー軍団を引き連れてのロッキー激励は、2で街のみんなと一緒にランニングしたあのシーンをちょっと思い出させたよね。と、節々にちゃんと過去作品への敬意が払われているんだよね。これ見よがしではなく、ちゃんとドラマの中で生きてるのがいいわ。

で、ラストのファイト。またも相手役はプロのボクサーで、なおかつ見せ方が格段に上手い。一番最初のアドニスのメキシコでの試合もそうだったし、ラストバトルにしてもそう、アングルもうまければボクシングとしても不自然さがなく、素晴らしいわ。ダウンからの走馬灯を経ての覚醒とか震えたわ。漫画的だけど、あれめちゃくちゃ格好良かった。そして最後の猛攻からのエンディングまで、いやー泣けた。「お前が次のチャンプだ。クリードの名を誇りに思え」から始まって、とどめは、父に向けての一言。「愛している。恨んだことなんてない。クリードの名を誇りに思う」。はい、泣きました。

ロッキーとアポロが刻んだ伝説を、アドニスが正しく継承した素晴らしいファイトでした。父から子へ、という流れを下敷きに、ロッキーという名作を過去に引き継ぐという偉業だったと思います。お馴染みロッキーのテーマはいつ出るのかと思ったらそこでくるかーーーー!って感じの見事なお仕立て。ファンにはたまらない1作だったと思います。40年近く続くシリーズ。これもまたSW同様に素晴らしい文化だなと思いました。

# by april_cinema | 2015-12-27 00:00 | All-Star
2015年 12月 24日
感想_スター・ウォーズ/フォースの覚醒
感想_スター・ウォーズ/フォースの覚醒_b0130850_10454555.jpgIMAXスゲ! 『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』12月18日公開。エンドアの戦いから30年後。帝国軍の残党はファーストオーダーという組織を作り再び銀河の平和を脅かしていた。レイアはレジスタンスを結成し、姿を消したルークを捜索。鍵となる地図を狙われたレジスタンスは、それをドロイドのBB8に隠すが拘束されてしまう。地図を持ったBB8は、砂漠の星ジャクーで、レイという女性と出会う。それが新たな運命を切り開くことになるのだった。
スター・ウォーズ/フォースの覚醒|映画|スター・ウォーズ|STAR WARS|

ついに始まりましたスターウォーズ祭り! 1週間遅れで見てきました。豊洲の4DX狙ったけど完売しまくってたので諦めて木場のアイマックス3Dで! さすが、すげー迫力だったわ〜。

内容は、うん、スターウォーズだよね! 普通にスケール大きなアクションて感じで、結局のところ僕の好みの映画ではない、ということは改めて確認できました。でも次から次へと見せ場の連続だったし、オープニングからこれまでのシリーズをちゃんと踏襲してるのもよくわかった。託した地図、嫌な予感がするぜ、そしてmay the force be with U、ってね。

ところでレイが一体何者なのかは明かされず、大ラスでルークと再会ってことで、ここに血縁があるのかないのか。カイロ・レンはダークサイドに堕ちたけど光の誘惑なんてものもあるのか、ってのは驚き。この世界は全て振り子みたいなものなんだね。ハン・ソロはこれにてお役御免なのかしら。フィンはどんな立ち位置になっていくのか。今後のシリーズも楽しみでごわす。

そういえばダニエル・クレイグがカメオってたりするのも祭りっぷりを表すエピソード。周りとスターウォーズ話ししたら、やたらとチューバッカで盛り上がったりして、あーこういうのがスターウォーズのスターウォーズたる所以なんだなって思いました。映画的なストーリーがどうのってのはないけれど、いろんなキャラが共存して、親子関係があって、そして今世代を超えて同じ話ができる映画ってものすごく貴重な存在。このタイミングでこの祭りに乗っかってよかったなって心から思ったよ。そういう意味でのマスターピースだわ。

平日の木場にも、コスプレ鑑賞するジェダイが何人かいました。いや、本当に、すごい祭りだ。俺も覚醒せねば!

# by april_cinema | 2015-12-24 00:00 | All-Star
2015年 12月 20日
感想_ロッキー・ザ・ファイナル
感想_ロッキー・ザ・ファイナル_b0130850_2062282.jpgまさかの胸熱! 『ロッキー・ザ・ファイナル』iTunesレンタル鑑賞。エイドリアンに先立たれ、ロッキーは地元フィラデルフィアで小さなイタリアンレストランを経営して暮らしていた。息子ロバートも自立し、不自由はないもののエイドリアンとの幸せな日々にどこかとらわれていたロッキー。そんな時にふと目にしたテレビで、現在のチャンピオンと、往年のロッキーのどちらが強いかをコンピューターでシミュレーションするという企画が。その内容に、自らの中にくすぶる情熱を感じ取ったロッキーは、再びリングに戻ることを決意する。
映画「ロッキー・ザ・ファイナル」公式サイト

前作から16年が経って、一気に21世紀のスタンダードに仕上がっての6作目。とても面白かった! 展開自体は今までとそんなに変わらないけど、映像がアップデートされ、ボクシングの説得力も増していて、おかげで最後はかなり興奮しましたよ。普通に考えたら50代のロッキーが現役チャンプと渡り合えるわけないんだけど、チャンプの油断とアクシデントと、ロッキーの不屈スタイルが相まってなんかさもありなんと思えたもんな。こんなの初めて! でも、それもこれもシリーズ5作を積み上げてきたから納得できるってもの。これがロッキーなんだ、って。

スタローンの見た目がなんか落ち着いたのも良かったね。だいぶ老け込んで(撮影当時60歳?)肉付きも良くなってて、でも頑強さは健在で。懸垂にバーベルに、そしておなじみの走り込みに、生卵5個一気飲み&お肉にパンチトレが復活! もちろんフィニッシュはフィラデルフィア現代美術館でガッツポーズ。ワンパターンなんだけど、これだけ様式美を重ねられるとそれだけで笑顔になってしまいます。これも6作やってきたからだね。続けるって大事。

このシリーズ、スポーツものの割にロッキーの語りが結構多かったなって改めて思うけど、ロッキーからロバートへの困難から逃げるなというメッセージや、マリーがロッキーを勇気付ける言葉とか、ポーリーが初めていいやつに見えたりとか、過去では生きていけないというテーマとか、そういうのも良かったです。

それにしてもエンドロールの、一般人たちのロッキーごっこ100連発はめちゃくちゃ楽しかったなー。俺もフィラデルフィアに行くことがあったら絶対やるわあれ。というかあれをやりにフィラデルフィアに行きたいし。世界的メジャー作品のチカラを感じました。ということで『クリード』待機完了。超楽しみ!

# by april_cinema | 2015-12-20 00:00 | All-Star