2008年 12月 13日
感想_ディナーラッシュ
b0130850_2333690.jpg復讐とうまい料理と"よい映画"は後味も格別ね。『ディナーラッシュ』DVD鑑賞。NY、トライベッカのレストランでのある1日。3ヶ月先まで予約が取れないほどの人気レストランの今日は、平日にもかかわらず大勢の客でにぎわい、店の最多来客レコードを記録しそうなほど。常連から料理批評家、バーカウンターに一人で座る男。さらには店のオーナー、店を狙うギャング。厨房は戦争のような状態で、スタッフたちも忙しさとヘンな空気を感じていた。

いやーよくできた群像劇でした。グランドホテル形式ならぬ人気レストラン形式ですね。スタッフとお客のバランスがよくって、なるほどレストランて群像劇に向いてるなー。スタッフ側では、オーナー・ルイスと独立を訴え続ける息子シェフ・ウード、ギャンブルで借金抱えるけど料理の腕は確かな副シェフ・ダンカン。その恋人であるフロア係・ニコーレ。店に絵を飾ってもらっている自称アーティスト・マルティ。超博識バーテンダー。いいキャラそろえてます。

それに対してお客サイドは、シェフとベッドインした料理批評家&その連れ。バーカウンターに一人で座る店を見回すビジネスマン。新進アーティストを連れてきた口うるさい画廊のじいさん。オーナーの友人であった父を殺されて間もない母とその幼い娘。妻との3ヶ月に1度の外食を楽しむ刑事。ダンカンに金を貸しているギャング2人。スタッフとの関係も軽妙でわかりやすいですな。

中盤は彼らのやりとりがメイン。群像劇らしい気の利いた台詞とテンポよく回るシーンがいい感じで、音楽はさすがにやや古い感じもするけど楽しくみられる。料理は意外とちょっとしか出てこないのが残念。批評家が食ってたのは美味しそうだったけれど。新人のハロルドが焼いたステーキをギャングが満足げに食ってたりするのもなかなかオツなエピソードですなー。

で、意味深なオープニングをどうするのかと思ってましたが、見事な回収ですばらしい"あと味"! 大勢の客が通り過ぎていく偶然の中に仕込まれていたまさかの必然。そしてルイスは店をウードに譲って完璧すぎる後始末。いやーきっとあれもこれもどれも計算だったんだろうなー、ルイスの。

深みはさしてないけれど、とてもよくできたナイスな群像劇。また来たくなる上質な後味でした。
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by april_cinema | 2008-12-13 00:00 | All-Star


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