2008年 12月 28日
公開当時に観たかったかも。『セブン』DVD鑑賞。定年退職まで1週間となった刑事サマセットの元に、新しく着任したミルズ。血気盛んな彼をサマセットは諌めていたところに殺人事件が発生した。被害者は尋常じゃない肥満の男で、現場には「GLUTTONY=大食」の文字が残されていた。翌日、再び死体が発見された。そこには「GREED=強欲」の文字。サマセットは、それがキリスト教の7つの大罪をなぞらえていることに気づく。 デイビッド・フィンチャーの映像オタクっぷりが存分に味わえる1本でしたわ。オープニングからして凝った作りで、序盤の雨の犯罪都市、そして異様なまでの殺人現場の数々と被害者たち、ミルズの揺れる自宅、でもって緊迫の追跡シーンとクライマックスの大荒涼地帯。退廃的ムードがスタイリッシュに連続しています。が、今観るとやや古さは否めないところ。公開当時はきっとかなり前衛的だったに違いない。 で、中身のほうはサイコスリラーで、インパクトは十分あって興味はそそるんだけど、中盤以降はちょっとダレて見えたかな。サイコな犯人とはいえ、意外にサラっとしゃしゃり出てきてしまって、サマセットとミルズの活躍という意味ではイマイチ。というか、完全に後手踏みっぱなしで終わるし、衝撃のラストに関してもまあ読めてしまうといえば読めてしまうところ。なにより、完全に猟奇殺人で終わってしまっていてメッセージ性に欠けるところが興を削いでしまった最大の原因。なにせ『ダークナイト』を観てしまった直後だけに、これはモノ足りんね。 しかしまだ若いブラピ&主役のモーガン・フリーマンはたっぷりと堪能(ミルズ家での大笑いはなんか貴重な気が)。でも全部かっさらっていってしまったのはケビン・スペイシー。さすがのキレっぷりに、ちょっとカッコいいのでは!?と思うほどゾクゾクしました。後味は悪いけれど、よくできたサスペンスであることは確かだと思います。
by april_cinema
| 2008-12-28 00:00
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