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2009年 01月 01日
感想_きみに読む物語
感想_きみに読む物語_b0130850_2352431.jpgすべて想定の範囲内。『きみに読む物語』DVD鑑賞。1940年、ノースカロライナ州シーブルック。美しき少女アリーに一目惚れしたノア。熱烈なアタックのかいあり両想いになるが、アリーは良家の子女。対するノアはしがない材木置き場での肉体労働者。しかもアリーはひと夏の間だけシーブルックに滞在するのだった。そんな障害に気づきながらも2人は愛を深めてゆく。しかし…。

若かりし2人の愛が謎の老人の読み聞かせによって展開されるラブストーリーで、すんげーキレイなお話。このストーリー自体には絶対ケチつけちゃいかんだろ!ってくらいの美しい愛だわー。あてられるわー。しかしケチつけるぜ、オレは!

てかね、わかりやすすぎるのですよ。アリーとノアの恋愛は、その感情自体はピュアで運命的でとっても素敵なんだけど、身分違いの恋も、その先に待つ展開もあまりにステレオタイプなので、早々に先が読めちゃうんだよね。予想されることばかりが次から次へって感じ。だから、エンターテインメントとしてはかなり物足りない。

同時に、せっかく謎めかせた老後生活なのに、この正体を思いのほか早くバラしちゃうのもいかがなものか。もう少し引っ張ったほうが緩急ついて良かったような気がするんだけどねぇ。ってそれは結果論? 都合のいい新聞記事とか、タイミングのいい嵐とかも、全体的に予定調和的なのでやや気になるといえば気になるか。

究極的に美しいラストも予想できてしまうとはいえ、これはこれで良かったと思います。認知症の描き方はかなり手ヌルいと思うけど、そこのリアリティよりも"永遠の愛"の尊さをとってくれてオッケーだと思いました。ライアン・ゴズリング、『ラース』といいこのノアといい独特のムードを持ってて素敵ですな。穏やかさをたたえているのに内側に秘めた強さを感じさせて、なんか見入っちゃう。お相手のレイチェル・マクアダムズも可愛かったわ(どことなく『ラース』のマーゴに似てる気が…)。

四の五の言ってはみたものの、本当に美しい物語なことは確か。きっと原作小説はもっともっと情感に富んだ仕上がりに違いないネ!

by april_cinema | 2009-01-01 00:00 | Starter


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