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2009年 02月 21日
感想_ホルテンさんのはじめての冒険
感想_ホルテンさんのはじめての冒険_b0130850_174975.jpgちょっと地味過ぎかな? 『ホルテンさんのはじめての冒険』2月21日公開。規則正しく暮らす鉄道運転士のオッド・ホルテンはいよいよ定年退職の日を迎える。が、最後の勤務日になんと遅刻してしまい、無情に電車は発車してしまう。なぜかその場を逃げ出したホルテンさんは、いくつかの場所を転々とし、さまざまな人と出会う中で、67歳になる自分にもまだ残された可能性があることに気づいていく。
ベント・ハーメル監督作品 映画『ホルテンさんのはじめての冒険』公式サイト

ちょっとしたロードムービー調で、ノルウェー版『ここに幸あり』みたいな印象。こっちの主題は、生真面目に規則正しく暮らしていたホルテンさんが、その枠組みから外れたことで、それ以外の人生の可能性というものに気づくお話。定年退職の日に歯車を狂わせることに、タイミングの妙を仕込んでますね。何事もなく定年を迎えてたら、きっとそのまま何事もなく余生を送っていただろうし、いずれにしても定年後にはまだまだ茫漠な時間が残っているわけで、それはいくらでも有為にできるはず、というメッセージ。逆に、だったら定年てシステムすら意味ないのでは?なんてこともちょっと入ってるかもね。

主人公の名前がオッド・ホルテンということで、oddとかかってるもんだと思ったら、ノルウェーではわりとポピュラーな名字らしく、単なる偶然だとか。でも実際けっこうoddな感じのノルウェーギャグがちりばめられてて、なんとなくシュール系のボケなんだよね〜。あんまツボにはハマらず特に笑えはしなかったけれど、奥ゆかしいと言えば奥ゆかしいです。感じはいい。そして寒い国だからか全般映像が暗いのはちょっとノレなかったポイントだぜ。

ホルテンさんが乗ってく流れに、いまいち心くすぐられず、最後までぼんやり見てしまったけど、しごくまっとうなことを言っているので、悪い映画ではありません。主役の役者さんがちょっと強面気味で、そもそものホルテンさんのキャラクターがあまりにもお固かったのも取っ付きにくかったところ。憎めはしないけど、好きにもなれなかった、近所のおじいちゃんて感じ。いい人ってことはよ〜くわかるんだけどなぁ!

by april_cinema | 2009-02-21 00:00 | Starter


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