2009年 07月 04日
感想_蟹工船
b0130850_20532122.jpgバランス悪いわ。『蟹工船』7月4日公開。蟹工船で働く多数の男たち。貧乏な無産階級の彼らは監督者に人間扱いもされずひたすら搾取されるばかり。現状を打破すべく彼らは立ち上がるが、国民の味方のはずの軍までもが資本家側につきさらに絶望する。が自分の人生は、一人ひとりが変えて行くしかないということに気付き、彼らは再度団結して闘争へと向かう。
映画「蟹工船」公式サイト

原作読んだことなし。去年からブーム気味とは聞いてるけど。けどこの映画をなぜ今この時代に作るのか。そこがボヤけていたなー。評価の高い原作で、今リバイバル人気ったって、あくまで80年前の本。時代の違いはかなりあるから、どこにフォーカスして今にフィットさせるかってかなり重要だと思うのです。映画では「自分の手で未来を変える」っていうわりと普遍的な部分を抜き出して、現代の一部に蔓延する閉塞感を打ち破れ!ってところにポイントを置いてるのは間違ってない。でも、繰り返すけど舞台は80年前。環境がまったく違うのにメッセージだけ抜き出されてもいまいち刺さらないでしょー。現場監督に「国家的事業だー戦争だー」と何度も何度も怒鳴られても、観客はポカンですよ。もしかしたら失業中の人などには響くものがあるのかもしれないけれど、広く一般的に届くような感じじゃなかったな。

監督は、原作のテキストなどはわりと忠実に残しつつ、中身は自分流に変えたそうだけど、ちょっとどっちつかず。ファンタジーのように挿入されるいくつかのシーンが、蟹工船の中のリアリティとかちあっちゃって、うまく機能してない。労働者たちの、学園ものか(または卒業式の「よびかけ」)のように交わされる掛け合いもリアリティを損なうのに一役買った気が。龍平君がぶつ演説はムードあったけど完全に現代口調で、そのあたりも微妙に違和感あったなー。達者な役者が多かったけれど、みんなキャラっぽくデフォルメされてしまって、あまり好きな演出ではなかったっす。

そんなこんなで全般チグハグな印象。個人萌えはやはりこの人、高良君。上手かったわけじゃないけど、そのかっこうよさは相変わらずだったね。この子、取材とかでもスタイリスト/ヘアメイクつけてないんだってー。ますます好感度アップ! 会ってみたい!!
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by april_cinema | 2009-07-04 00:00 | Reserve


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