2009年 08月 05日
感想_夏至
b0130850_1155622.jpg映像美に酔うわ。『夏至』DVD鑑賞。母親の命日に集まった家族。仲の良い三姉妹は、母が生前、夫以外の男の存在について喋っていたことを話し合う。両親に限ってそんなことはないと思いながら、彼女たち自身にも人に言えない秘密があった。そしてひと月後、今度は父の命日がやってくる。

『ノルウェイの森』までにトラン・アン・ユンをもう少し知ろうと手に取りまして。オープニングから美しいビジュアルにもってかれたわー。ベトナムの温度と湿度がこんなにかぐわしいなんてびっくりだよ。3姉妹もちっとも美人じゃないのに妙に色香たっぷりで、このベトナムらしい熱気というかけだるさがぴったり。思わず魅入ってしまうほど。

物語はほとんどなく、それぞれが抱える小さな秘密が徐々に明らかになっていくだけ。なので明確なストーリーを求めると空振りするタイプ。プロットだけで言うと不倫の話だし。でもそこには人間のジレンマっつーか、業というか、純潔だけではいられない衝動だったり扇情だったりという機微が描かれているのです。これがベトナムの風景や雨や水と合わさると妙に艶かしいのだよ、ホントに。ただ、名前が憶えづらいのと3姉妹が雰囲気似通ってるのとで、アングルによっては誰が誰だかわかんなかったり、相関が見えなくなったり。末娘と住んでる兄の役割はなんだったんだ?(妹の性格描写のためだけ?)

まったく男たちはロクでもないけれど、女たちとは対照的に描かれててそのへんも興味深いところ。女はやっぱりタフで、男はちょっぴり情けなくて、万国共通の価値観なんだね、こういうのって。というよりフランス映画にはオハコの設定か。なんとなく、『ノルウェイの森』もこういう方向性なんだろうなぁという気がしますし、それでいいようにも思います。
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by april_cinema | 2009-08-05 00:00 | Starter


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