2009年 09月 12日
感想_プール
b0130850_23101490.jpg雰囲気に頼り過ぎでは? 『プール』9月12日公開。ひとりチェンマイ空港に降り立ったさよ。母の京子がいるゲストハウスから迎えにきたのは、市尾という男性。道すがら合流したのは、余命1ヶ月とされてから3年も行きている菊子さん。そして辿り着いた宿には、さよの知らない現地の少年ビーがいた。穏やかに水をたたえるプールの周りで、それぞれがそれぞれの想いを抱えてそれぞれの道を生きている。
プール

ごぞんじ『かもめ』『めがね』ときての本作。小林聡美&もたいまさこを継承しつつも監督は荻上さんから大森美香にスイッチ(ってここに商業感を憶えずにいられません)。でもま、流れる空気は一応あの感じではあります。ところをタイに移しただけじゃ?ってくらいに。どこから来たのかもどこへ行くのかも語られない6日間。なにを受け止めて、なにを思うのも自由ですわな。もちろんフードスタイリングは飯島奈美さんで(前2作よりごはん露出少なし)。

空気感は味わえるけれど、キャストのイメージや世界観に頼りすぎているように思うのです。そりゃ小林さんがそこにいればそれだけであの独特なナチュラルさと母性をイッキに出せちゃうし、もたいさんにしかないあのありがたみも頂き放題。加瀬君の朴訥な佇まいだってそりゃー鉄板だよ。おまけにチェンマイなんて素敵なところにプールまで加わったら、なんとなくいい感じ風には見えるかもしれない。

でも裏返せば、推して知れることしか起きなかったよ。前2作(という言い方が適当かどうかはおいといて便宜的に使います)に比べれば芯みたいなのは感じなかったし、おそらくそれを製作サイドも感じているからこそチラシや公式サイトで、なんとなくそれっぽいイントロが意味深につづられてるんだと思う。後付けはいくらでもできるけど、本編を観ただけでここに書かれてるようなことを感じ取れるかってーと、かなり微妙だなーとオレは思ったわ。てか感じられなかった。

とうとうと水をたたえるプール。風吹けば水面揺れ、夜には夜の匂いになり、陽の光を弾き、ただそこにあり続けるプール。人生はきっと成り行き任せ。人が選べるのは、厳密に言えば、選びたいと思うことだけ。そんな本質を前には、そうする以外の道はない、のかもしれない。そんなことが言いたかったのかな。

3作続くとさすがに食傷気味です。嫌いではないけれど、なにか新しいアプローチが欲しかったな。
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by april_cinema | 2009-09-12 00:00 | 6th-man


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