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2009年 09月 26日
感想_のんちゃんのり弁
感想_のんちゃんのり弁_b0130850_015515.jpg元気はたいへんよろしい。『のんちゃんのり弁』9月26日公開。ダメ夫を捨て、のんちゃん連れで実家に帰ってきた小巻。しかし職なし金なしではやってけない!と就活するものの資格なしキャリアなしの三十路女に世間は冷たい。自立をめざす小巻は、偶然出会った小料理屋「ととや」の大将の味に大感動。得意のお弁当作りを活かして、弁当屋のオープンを志す。が、ダメ夫が現れ、初恋の男の子も現れ、前途超多難!?
映画「のんちゃんのり弁」公式サイト

下町を舞台にしたハートウォーミングストーリー。マンガ原作ゆえか、テンション高い小巻が、弁当作ってケンカして駆け抜けてと猪突系。確かにまあ笑える場面が用意されていて、いい作品だとは思える。けど、ノリきれないんだわ。

まず主演の小西真奈美。ここまで忙しない役ってきっと初めてだろうけど(母親役も初めて)、一生懸命がんばってました。でもその"がんばってます"感が伝わりすぎる。基本的にマジメな人だろうから、そのマジメさが透けちゃって、小巻の猛進キャラとリンクしてないように思えてしまった。早口セリフも、"ちゃんと滑舌良く!"みたいに聴こえたんだよね。全然悪いことではないけれど、ちょっと荷が重かったかも。小巻ラブにはなれず。か誰か適任がいるかっつーと思いつかないけど。江口のりことか?

次に、コメディとして観るにはテンポが悪く、ヒューマンとして観るほどには内面に迫ってないところ。これ多分、監督との相性なんじゃないかしら? 緒方監督は、きっとヒューマンよりの人なんだろうけど、本作かなりの喜劇。シーンごとには面白さがあるのに、全体で観るとちぐはぐで前のめりになれなかったわ。このテーマならコメディ部分をもっともっと強調しても良かったのかもしんない。

でいちばんダメだと思ったのが、のんちゃんの扱い。ぞんざいすぎる!! のんちゃんの涙のシーンでは、本気でこっちが哀しくなるくらいに放ったらかしで後味悪かったぜ。なによりも守らなくてはいけないのんちゃんそっちのけでストーリーが進んでしまって、小巻は夜遊びするわ、夜の仕事に出るわ、目の前でケンカして離婚話するわ、育児放棄じゃねーか! あえて強い母にスポットを当てたって、母である以上のんちゃんは最優先すべき。フォローなさすぎ。昨今の時世を考えると、もう少し子供の目線を大事にしてほしかったぜ。妙に子供びいきなわっち。

なんだかネガティブな意見ばっか並べ立ててしまいました。全然悪い内容ではないけれど、いろいろと気になってしまった本作品。でも京島を中心とした下町の風景はよかったなー。散歩してみたい。のり弁のりのりといかなくて残念っす!

by april_cinema | 2009-09-26 00:00 | Starter


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