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2009年 10月 10日
感想_パリ・オペラ座のすべて
感想_パリ・オペラ座のすべて_b0130850_191957.jpg美しきかなバレリーナ。『パリ・オペラ座のすべて』10月10日公開。世界最古のバレエ団であり、かのルイ14世の勅命によって誕生したオペラ座。トップダンサー、名だたる振り付け師、コーチと経営陣、その他さまざまな裏方たちと観衆。名匠フレデリック・ワイズマンが84日間にわたる密着取材を行いその美しく気高きヴェールを今、解き放つ。
映画『パリ・オペラ座のすべて』公式サイト

160分、延々と流れ続けるバレエ、バレエ、バレエ〜! まずはなんつってもエトワールと呼ばれるトップダンサーたちの踊りを堪能。練習風景を主に、後半はステージの模様も収められててライヴさながらの臨場感を味わえるわ。しかしまあさすがはトップダンサーね! 踊りが上手いなんては当たり前っつーかそんなレベルじゃなく、適応能力の高さに驚かされるわ。振り付け師の指示をあっという間に呑み込んで、微妙な修正を即座にしてみせるのには参りました。これぞリアルアスリートのすごみ。そしてとにかく美しい! なんてったって美しい!!

ワイズマン監督はインタビューや意図的なものを差し挟まないスタイルらしく、とにかくひたすらひたすら舞台裏を映し続ける。個人的にはインタビューやなんやらを絡めた監督の意図や狙いが見えるタイプのほうがが好きなんだけれど、これはこれで意義深いんでしょうな。でもダンサーだけではない裏側のパッションや政治なんかももっと観たかったよ。説明も少しは加えて欲しかったなー、極東のバレエ童貞からすると。

老舗だけにきっとお堅くて考え方古いのだろうと思ったら真逆! ものすごく貪欲!! クラシックバレエは定番にしても、モダンバレエのバリエーションの豊かさにもビビったわー。ヒップホップっぽいダンスが混ざってたり、謎の奇声をあげまくるアーティスティック演出があったり、パッと思い浮かべるスワンレイク的な世界はごく一部だったよ。いやー名実共にナンバーワンはやることが違うぜ。

というわけで、とは言っても160分はいらなくね?な気もするけれど、独特の世界には十分惹き付けられます。バレエファンはもちろん必見、それ以外にも通用する内容かと。でもやっぱ長い。120分でお願いします。

by april_cinema | 2009-10-10 00:00 | Starter


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