2009年 11月 07日
すごいギャングがいたもんだ。『ジャック・メスリーヌ』Part1、Part2、11月7日公開。1960〜70年代にかけて、フランスを震撼させたギャング、ジャック・メスリーヌ。強盗と脱獄を繰り返し裏切り者は容赦なく殺すが、女には愛情を注ぐ男。パブリック・エネミー no.1と呼ばれた男の生きた道を、2部作でたどる。 ヴァンサン・カッセル主演映画「ジャック メスリーヌ」公式サイト 猛烈なスピードで駆け抜けるフレンチギャングの物語。めまぐるしい展開とバイオレンスの連打に息するのを忘れるくらいで、2部作合わせて4時間だけど長さは感じさせないぜ。とにかく、ジャックのキャラクターが強烈なまでにとことんギャング。ごく普通の家庭に生まれながらも、なんの因果か裏の道に足を踏み入れ、そしてそこからのし上がってしまうほどの才覚。序盤、ボスへの挑発と、空巣現場を見つかりながら瞬時のハッタリで切り抜ける肝っ玉で観客の心まで強奪! 基本的なテンションは1も2も一緒なんだけど、1はジャックがパブリックエネミーになるまでの道のりを描き、2では周知の存在となって彼自身どこかセルフコントロールを失って行く様を描いている感じ。あまり細かくは描き込んでないけれど、フランスの当時の時代背景なんかを知っているとさらに楽しめるのかも。フランスじゃー知らない人はいないくらいの大泥棒らしいけど、いかんせん日本にはなじみのない名前ってのが若干ツライところではあるかなー。 主演のヴァンサン・カッセルは20kg増量+9ヶ月もの長丁場をタフに演じ切っていて、その迫力は凄まじい。その他のキャストも大物ぞろいで、次から次へと新キャラが現れては消えしていくのも大河としてのスケールがあって面白い。のだけど、ギャング映画のジャンルを飛び越えるだけの緻密さや、人物への洞察があったかというとそうでもないのが惜しいんだよなー。エンターテインメントとしては、すごく楽しいけれど、ジャックの生き様から受けるそれ以上の何か、ってのはなかったです。 そういうのを望まないのであれば、これはもう満点のギャングムービー。なんにせよ魅力的な男であり1本であることは間違いないと思います。
by april_cinema
| 2009-11-07 00:00
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