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2007年 01月 04日
感想_ヴァージン・スーサイズ
感想_ヴァージン・スーサイズ_b0130850_14311422.gifすごい観察力と感性。『ヴァージン・スーサイズ』DVD鑑賞。美しい5人姉妹がいるリスボン家。しかしある日、末っ子のセシリアが手首を切ってしまう。一命を取り留めたのもつかのま、すぐに再び投身自殺。残された4人の姉妹たちは…。

冒頭の「先生は13歳の女の子じゃないでしょ」のひと言に尽きるな。少女たちの小さいけれどそれはそれで完結してる世界。完結してるけどもちろん不完全。だからふとしたはずみで大きく揺れ動き、吹き飛ばされ、そして簡単に弾け飛ぶ。話のほとんどが四女ラックスに集中したのはもったいない気もしたけど、彼女たちの気持ちは彼女たちにしかわからなくてそれはどうしようもなくて他者の入り込む余地のないサンクチュアリがある、ってことを描いたんだから、これでいいのか。

いやー、キルスティンのコギャル風味の生意気なツラにそそられるよね。そしてこの時のジョシュ君は今観るとキモイ。何はともあれ着眼点にセンスありあり。女性監督だからこそ描ける少女たちの内面。それを説明させずに描く演出力。ソフィアの映画監督としての才能が存分に味わえる一作なんじゃないかしら。ストーリー性は強くないだけに、観て楽しい映画とかではないけれど、印象に残る作品。

by april_cinema | 2007-01-04 00:00 | Starter


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