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2010年 02月 20日
感想_パレード
感想_パレード_b0130850_9404093.jpgく、暗過ぎる…。『パレード』2月20日公開。1つ部屋で暮らす4人の若い男女。先輩の彼女に恋をする大学生。同郷の若手俳優と関係を持つ無職女。過去のトラウマを引きずる女イラストレーター。日々のジョギングを欠かさない本来の家主。それぞれが過干渉せず、それぞれの不確かな日常を送りながら、毎日この部屋に帰ってくる。ある日、金髪の少年が部屋にいた。
『パレード』公式サイト|行定勲監督最新作。吉田修一の同名小説を映画化。

原作好きの私ですが、予想以上に仄暗い世界に仕上がってましたな〜。原作の章立てスタイルを踏襲しつつ、わりと忠実に筋を追ってますが、その世界観のダークサイドをかなり強調してきましたよー、行定さん。すなわち若者たちの希薄気味なコミュニケーションと、朗らかに見えてどこか不健全なその価値観、場当たり的に過ごす毎日、そして慢性的な無関心。ちょっと病的過ぎるんじゃないのって感じ。原作はもっと普通っぽさや一般的なはつらつとした若者らしさがベースにあったような気がするんだけどな。。でも監督、相当入れ込んでいるみたいで、あえてこの温度にしたかったみたい。洋画にありそうな感じではあるか。

キャストはみなあと少し上手くない人たちだけど、あまり個の演技が要求される世界でもないからか、違和感なく馴染んでおりました。特に金髪の林君は良かったな〜(でも滑舌は本当に悪い)。藤原君のジョギングスーツはダサ過ぎて、ランナー的にはヲイヲイ…でしたが。中村ゆりちゃんはやっぱりカワイイ。

キャストつられのミーハー気分だとものすごく暗い気持ちになることは間違い無し。マッチしてない音楽がただただ暗さばかりをあおっていて、もう少し違うテンションもあったのでは、と。大オチの衝撃を引き出すことを考えたら、その布石はもう少し普通っぽさを出していってもよかったと思うんだよね。もちろん原作を知らなければそのままびっくりできるとは思うんだけど。画面も相当暗く仕上がってます。とにかく徹頭徹尾暗いので、暗い気持ちになりたい人は真っ直ぐにどうぞ!

by april_cinema | 2010-02-20 00:00 | Starter


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