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2010年 04月 09日
感想_シャッターアイランド
感想_シャッターアイランド_b0130850_9304025.jpgオチはすぐわかるけど。『シャッターアイランド』4月9日公開。警察官のテディ・ダニエルズは新しい相棒のチャックとともにある島に乗り込む。重度の精神病患者の収容施設があるその島で、ひとりの女性患者が失踪したという事件を調査するため。不穏な院長、女と入れ替わりに休暇を取った医師、そして患者たち、捜査すればするほど謎は深まるばかり。2日間が過ぎ、嵐によって島を離れるためのフェリーも出なくなった。テディの運命と、はたして真実は?
映画『シャッター アイランド』公式サイト || 4月9日(金) 謎解きに参加せよ!

スコセッシ×ディカプリオ、公開延期をへていよいよ上陸! 宣伝からして謎、謎、謎押しで煽りまくりのミステリだけど、折り返す前にはオチというかストーリーの構造はおおよそわかるんじゃないかな〜。強烈すぎるテディのアクションと、鬼気迫る空回りの感じで、はは〜んてなりますわな。なんとなく違和感を憶えながら観ていて、スーツじゃなくなるあたりで予想がつきました。でも、途中で気がつくだろうことは前提のうえで、いろんなディテールを作り込んできている気がするので、オチを予想しつつもそこからの展開を楽しむのがよし。

まずはテディを悩ませる亡妻の幻影。グレイな世界の中に現れるミシェル・ウィリアムズの艶美なおどろおどろしさと、花びらやらなんやらが降りしきる異空間っぷりにしてもそう。過剰演出にも思えるけれど、そのグレイッシュな美しさは全体の美術含めて見所のひとつ。だし、そうえいばファーストシーンも思いきりわかりやすい布石だし、そう考えると序盤から見過ごしているディテールがいっぱりありそうだなー。暴力とか秩序とかに関する台詞は、普遍的なメタファーが込められているようにも思います。

つまるところはある男に起きたいたたまれない悲劇を描いた作品。ラストシーンも、非常にわかりやすいけれどその悲劇性を象徴してましたね。謎解きうんぬんミステリとしてよりも、徹底して作り込まれたディテールと、ここんとこ作品のたびに鬼気迫ってるレオ様のお芝居に注目でしょう。

by april_cinema | 2010-04-09 00:00 | Starter


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