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2010年 05月 07日
感想_ウルトラ I LOVE YOU
感想_ウルトラ I LOVE YOU_b0130850_8241362.jpg壊滅的に非道い…。『All About Steve』インフライト鑑賞(日本公開未定)。サクラメントの地元紙にクロスワードパズルを掲載するマリー・ホロウィッツ。彼女は言葉にやけにこだわる風変わりな女性。男っ気もなく両親にも心配されていたが、ある日ケーブルテレビのカメラマン・スティーブと会うことに。一目で惚れ込んだマリーは暴走を始め、スティーブの取材現場にまで押し掛け始める。もちろんスティーブは引きまくり。マリーの暴走はどこに着地するのか!?
All About Steve

サンドラ・ブロックがラジー賞受賞で話題(?)となった一作(一方で同年にオスカー受賞も話題に)。いや〜こりゃ酷かったよ。サンドラが酷いんじゃなくって、映画がクレイジーなだけ。よくこの仕事したよね、サンドラも。って感じ。嫌みのないコメディ女優のサンドラらしさは十分に出ているけど、そのすべてが痛々しいまでの空回りで、同情と嫌悪がないまぜになった気持ちに…。

とにかく人物描写がひどすぎる。マリーのキャラをまずは不当に貶める。どう見たって頭がおかしいとしか思えない設定で、クロスワードや言葉には普通じゃない執着。そのうえその執着がスティーブにもおよび、それは常軌を逸しすぎている。もちろんわざとだろうし、こういう人もなかにはいるだろうけど、魅力がゼロにしか写らないのは問題。おまけにヘンテコな衣装まで着せてしまって…。なのに最後の最後で、だけど彼女は本質的にいい人で表面的な部分だけで彼女を受け入れないのはおかしい!なんてマイノリティ擁護を打ち出されても…。表面的な部分しか見せてこなかったのはお前だろうが!と言いたくなる。

スティーブはじめ脇役たちも被害者だよね。血が通ってるとは思えない、背景からっぽ、2次元のようなペラペラさで、デコボコ+1のトリオがまったく機能せず。もちろん誰一人魅力なし。くそおもしろくないコメディシーンの連続にも辟易。最後はわけのわからないトラブルに見舞われて、もうどうでもいいから早く終わらせてくれ〜って感じ。ちなみに日本語吹き替えで観たので、寒々しさが3倍増しなのもまずかったかも。

ということで、日本公開されることはおそらくないでしょう。興味本位で貴重な飛行機内の時間を無駄にしてしまいました。特にやることもないフライト中の2時間を無駄にしてしまったと思わせる作品です。

<2010/05/18追記>
DVDリリース決定! レンタルは7/2スタート。タイトルは『ウルトラ I LOVE YOU!』。いい邦題だな~。リリース頃にこの記事のタイトルも修正しようと思います。

by april_cinema | 2010-05-07 00:00 | Reserve


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