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2010年 06月 05日
感想_ブライト・スター いちばん美しい恋の詩
感想_ブライト・スター いちばん美しい恋の詩_b0130850_10192272.jpgすっごいうっとり〜。『ブライト・スター いちばん美しい恋の詩』6月5日公開。ファニーは、隣家に住む若手詩人のジョン・キーツと出会う。ふたりの間には障害がありながらも、繊細で優しい微笑みを浮かべる彼が気になった一方で、キーツもまた明るく快活なファニーに惹かれる。ほどなくふたりはお互いの気持ちを認め合い、キーツはファニーにあてていくつもの手紙を送る。そこには美しい愛の詩が並んでいた。しかし、キーツはほどなく結核に冒されてしまう。
映画『ブライト・スター いちばん美しい恋の詩』公式サイト

ジョン・キーツってのは実在の詩人で、19世紀初頭に活躍しながらも25歳で夭折したんだそう。ファニーも実在の人物で、彼女にあてたラブレターは「最も美しい手紙」とさえ言われているんだそう。イギリスじゃ教科書に出て来たり、たびたびメディアに取り上げられたりというくらい知られているそう。先にこれを観ていれば、住居のあるハムステッドにも行ったのにな〜。てことで、そんな恋する詩人のラブストーリーです。

で、これはまるで詩集を読んでいるかのような映画でしたわ。なんせ映像が美しいのなんの! やや浅めの色調に、オールドイングランドのインテリアと景色。そこにおさまるベン・ウィショー&マイミューズのひとりアビー・コーニッシュ(でもなんかふっくらしたハセキョーみたいだったな)がこれまた美。どのシーンでストップしても一枚の優れた写真になるんじゃないかってくらいの美しさで、それにうっとり見惚れているだけでも豊かな時間ですわ。お花、蝶々、リネン、風。麗し〜!

恋愛模様自体は非常にシンプル。最初から惹かれ合ったふたりが、反対勢力がありながらも徐々に距離を縮めて、結ばれながらも運命によって引き裂かれてしまうと。シンプルで、言葉も多くは費やさないだけに、詩のささやきや仕草、表情が奥行きを感じさせて、やっぱりカメラワークとの相性もよい感じ。ピュアで誠実な恋が、ことさら輝いて見えますわ。

タイトルは、もちろんキーツの一遍の詩のタイトルから。サブタイは蛇足だと思うけど、ご婦人方にはきっとご満足いただけることでしょう。うっとり。

by april_cinema | 2010-06-05 00:00 | Starter


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