2010年 08月 28日
感想_トイレット
b0130850_816558.jpg荻上節、ちょっと飽きた。『トイレット』8月28日公開。ママが死んで、残ったのは人を見下す妹のリサと、4年間引きこもりの兄モーリー。大きくもない家と、猫のセンセー。そして、言葉も通じない日本人のばーちゃん。ママを失った家族はぶつかりながらも毎日を送り、やがてそれぞれに一歩を踏み出す。
映画『トイレット』公式サイト

劇的なドラマはなくとも、小さな日常の中の歓びと大切なことをそっと伝える荻上監督。舞台を北米に移し、全編英語で貫いた今作でもそのイデオロギーは存分に発揮されてます。ので、監督のファンにはきっと満足できるデキなはず。ポップで力の抜けた衣装や小道具、なによりもキャラクター、そしてわずかながら登場する手作りごはん=ギョーザを担当するのはおなじみの飯島奈美さん。ああ美味そ。

好きに理由は必要なし。ロボオタクだろうが、スカートはいたひきこもり男だろうが、詩とエアギターに夢見てようが、いいんです。誰かの価値観も、西洋式も和式も関係ない。寿司を白人が握っていてもいい。ひとことも発しないもたいさんの菩薩顔が、そうメッセージしてくれるのです。淡々と、しかし切々と。ばーちゃんのdeep sighは、満ち足りた安堵のため息だったのでしょう。

とは思うものの、リサもモーリーも冒頭では厄介者という位置づけなはずなのに、なんだか予定調和に軟化していくのは解せんのぅ。ママの死という直接のきっかけがあるとはいえ。それに、そもそもこれを海外で撮った意味あったのかな。もたいさんの口を開かせなかったためだけとも言えちゃうような気がする。ウォシュレットがキーアイテムだからというのは、まあわかるけど、全般なんとなく日本的だったなー。まあコメディだからいいのか。

よほど神経を尖らせて、ひと言だって聞き漏らさずに、すべての意図をくみとってやる!と目を皿にしてないとほぼ全部スルーにもなりかねないのが荻上ズム。ぎこちない外国人キャストをおおらかに受け止めながら、お好きなようにお楽しみなされ。
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by april_cinema | 2010-08-28 00:00 | Starter


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