2010年 12月 04日
感想_酔いがさめたら、うちに帰ろう。
b0130850_8325335.jpgホントいい役者だよ。『酔いがさめたらうちに帰ろう。』12月4日公開。妻と離婚し、子供たちとも離れて暮らす塚原。彼は重度のアルコール依存症に冒されていた。酒を断とうとしながらもそれができず、彼の体はすでにボロボロ。ついに専門治療施設へと入院する。病魔と戦う塚原を、離婚しながらもそばで支える妻の由紀ら家族たち。ようやく塚原は病を克服できそうになるが、残された時間は多くなかった。
映画「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」公式サイト

売れっ子漫画家・西原理恵子の元夫であり、元戦場カメラマン鴨志田譲の自伝の映画化。西原さんがTVで鴨志田さんのことを話していたのを聞いたり、著作の中で登場するとーちゃんを見たりしていたので、話の輪郭だけは知っていたような気がするけど、それがいかに大変だったかを、シリアスに陥りすぎず、優しさを持って描いた家族の話。病気は確かに中心にあるけれど、なによりも家族の支え合いと夫婦愛にちゃんとフォーカスしていたので、じんわり、じんわり染みてきたわ。

とにかく両主演がよすぎて。浅野さんは、酒の誘惑に抗えない弱さを持った男をものすごいリアリティ演じ、本当にアル中なんじゃないかと思わせる説得力。それでありながらも立ち直りのきっかけを探して、自身を責め、悔い、もがく姿は男ならではの弱さや痛々しさをのぞかせて、等身大に見せ切っててすごいわ。ご本人はお酒飲めないらしいのに! で、対する永作さんがこれまたすごすぎる。夫が壊れてく恐怖を味わいながらもそれを受け止め、母として妻としての凛とした強さを感じさせる。別に行動が極端に肝っ玉してるわけではないし、体だってあんなに小さいのに、芯を感じさせるんだからなー。顔全然違うのに西原さんのあの感じがダブって見えるところもすごいなー。

アルコール依存の描写はちょっとユーモラスな表現方法にしてみたり、しっとりした演出の中の緩急が、展開を重く悲惨にしない感じでよかったと思う。話自体は悲惨なはずなのに、スクリーンからこぼれてくるのは不思議と幸福感だったりする。広い世代の心に触れそうな優しい家族の物語でした。
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by april_cinema | 2010-12-04 00:00 | Starter


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