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2011年 02月 11日
感想_洋菓子店コアンドル
感想_洋菓子店コアンドル_b0130850_12363433.jpg優ちゃんの映画やな。『洋菓子店コアンドル』2月11日公開。鹿児島から男を追いかけて東京の人気パティスリー、コアンドルを訪ねて来たなつめ。が、男はすでに店を去っていた。あてのないなつめはケーキ屋の娘であることを活かしてコアンドルで働かせてほしいと願い出て、一度は却下されるものの持ち前の無鉄砲っぷりで住み込みバイトとして雇ってもらうことに。なつめの作るケーキは常連の芳川や、元天才パティシエだったが今は評論家となっている十村らに酷評されてしまうが…。
映画『洋菓子店コアンドル』公式サイト

二番手クレジットだけど、完全に蒼井優の映画だったわ。『フラガール』パターン。鹿児島弁の強気マイペースガールがまたお似合いで、シリアスでもなければ陰もない、陽を演じるときの蒼井優は本当にいいんだよねー。どうしてもセンチメンタルなイメージが先行するけど、蒼井優のポテンシャルは実はポジティブキャラでこそ最大に発揮されると思うんです。切ない系をそれっぽくできる人はわりと多いけど、底抜けに明るいキャラクターを浮かせずにできるのは本当に才能がいることだと思う。そしてこのなつめというキャラはまさにそれ。ケーキ作りの真剣なまなざしも、先輩とやりあう勢いも、すげーよかったわ〜。うっとり、にんまり。

うっとりと言えば登場する見目麗しきスイーツたち! ただキレイなだけじゃないシズル感たっぷりのカメラワークに婦女子たちは目ぇ釘付けでしょこれ。色とりどり、造形も美しいスイーツたちは、映画帰りになにか食べずにはいられんぞな! さすが深川監督抜かりないっす。人間ドラマも、絶妙なさじ加減の演出で、説明しすぎずに感情の変化やなつめの成長を描いていて、すんなり入り込めました。ただ、十村が再び厨房に立つところは説得力なかったけどね(十村がケーキ作りをやめる理由も弱いと思うし)。

登場人物たちの小さなエピソードを重ねたミルフィーユ的物語。ひとつひとつが小さいので強いインパクトは残らないし深く心動かされるタイプではないけど、食べ放題的な楽しさはあったかな。かわいくほっこり、まさにデザート的な映画ってことで楽しめると思います。

by april_cinema | 2011-02-11 00:00 | Starter


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