2011年 02月 19日
積極的に観たい部分じゃないけど。『ありあまるごちそう』2月19日公開。今、世界の食料を動かしているのは限られた大企業による大量生産品。それはほとんど工業品のように扱われている。オーストリアで毎日廃棄される大量のパン、スペインのハウストマト、ルーマニアのナス、ブラジルの大豆、フランスの漁業、オーストリアの養鶏。私たちが食べているものは、いったいなんなんだろう。 映画『ありあまるごちそう』公式サイト 原題は『WE FEED THE WORLD』なので、邦題は少し意味合いがズレますかね。ちなみに2005年の作品だから、現状はまた少し違うかもしれないけど、大きな枠組みはきっと変わってないでしょう。まあとにかくショッキングな映像たちが続きまくり。冒頭の大量に処分されるパンだけでも「マジかー」と思わず口をついてしまうし、終盤の鶏たちの映像は『いのちの食べかた』とか『フード・インク』でも観ていたことなのにやっぱり絶望的な気分になってしまうよ。きっと日本でもこれに近いものはたくさんあるに違いない。 食べるというのは、野菜にしても動物にしても、命をいただいているわけで、工場で屠殺するのも、素手で鶏を絞めるのも、行為としては同じこと。それは改めて憶えておかなきゃいけないけど、同じ行為でも前者と後者では全然意味が違うものに思えるもんだな。前者はあきらかに自然を捩じ曲げて作られたものだし、安全性というのもかなり怪しい。そう考えるとマクドナルドの100円のものとか果たして本当に大丈夫なのかと。それ以外でも安い食品にはかなり疑問符つけざるを得ないような気がするわ。 やっぱり本質的には地産地消、自給自足的なことが理想なんだろうなー(でもそれも人間本位のエゴなのか)。有機うんぬんというよりも、正しいと思える物に適切な金額を払う、それが消費者にできる最大限のことなのかもしれませぬ。本質的なフェアトレーどこそが求められてるのかも。なんにしても食事しながらは観られない映画ですわ。
by april_cinema
| 2011-02-19 00:00
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