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2011年 02月 19日
感想_GONZO
感想_GONZO_b0130850_19593485.jpgこんな人もおられましたか。『GONZO』2月19日公開。GONZOとはならず者の意。誰にも媚びない文章と、挑発的な生き方でその名を知られたジャーナリスト、ハンター.S.トンプソン。彼の名を知らしめたヘルズ・エンジェルスのレポート。『ラスベガスをやっつけろ』の原作を書き、そしてニクソンを憎み続けた政治取材。彼の生き方を、彼の残した言葉と映像から探る。ナレーションは、彼を敬愛するジョニー・デップが担当した。
映画『GONZO―ならず者ジャーナリスト、ハンター・S・トンプソンのすべて』公式サイト

なんか最近60~70年代を振り返るのがブームなのか? そういう映画をよく観るような気がするなー。『ウッドストックがやってきた』もそうだし。あの時代を読み解くのがキーワードなんでしょうか。やはり世間は自然志向に戻っていこうとしている? とまで言うのは曲解しすぎか。なんにしても、20世紀をペン1本で駆け抜けた男の話。初めて聞く名前だったけど、伝記的なドキュメンタリとしてまずまず楽しめたですよ。

けど、ちょっとハンターとは何者なのか、のアプローチが弱かったような気がする。たくさん彼の姿が流れて、彼の言葉も出てくるのに、彼が何者なのかよくわからなかった。ならず者らしいことはわかるんだけど、いったい何が彼を彼たらしめていたんだろうか。反骨心? アメリカンドリーム? 輪郭がたくさんあるのに核心が見えてこないのが残念。後半、政治の取材に入ってからは、候補者たちのドラマや時代性が強調される反面、ハンター自身のポリシーは弱まったよなー。彼は何を見て、何を目指していたんだろうか。

というところは、やっぱ予習しておくべきだったな。アメリカではかなり名前の知られた人らしいし、前提があれば見え方は全然違ったはず。でも、ジャーナリズムとは少し違うけれど、文筆の世界に身を置く人間として、見習うべきところは多かったかな。迎合せず、媚びず屈せず。答えはそう、いつだって現場にあるんだよね。

by april_cinema | 2011-02-19 00:00 | Starter


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