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2011年 03月 12日
感想_ランナウェイズ
感想_ランナウェイズ_b0130850_1136443.jpg浅くないすか? 『ランナウェイズ』3月12日公開。1975年、黒髪のロック少女ジェーンは、音楽プロデューサーのキム・フォーリーと出会い、ガールズバンド結成のチャンスを得る。ボーカルに迎えられたのは、クラブで見つけたブロンドの美少女シェリー。それぞれに孤独だった彼女たちは、ロックという武器を得てシーンに飛び出す。しかし、華々しく注目された時間は、思いのほか短かった。
映画『ランナウェイズ』公式サイト

実在のガールズバンドの物語。ガールズロックバンドの先駆者という位置づけのようですわ。主演が『トワイライト』シリーズのクリスティン・スチュワートと、同シリーズにも出ている美少女化進行中のダコタちゃん。これはアツイ青春映画が見られるんじゃないかと期待したんだけど、なんか薄味だったなー。果たしてこれは、ランナウェイズのどういう部分を見せたかったのかわかんなかったんだよね。あえて抑制した演出と編集にしているのかもしれないけどさ。

彼女たちは確かに時代に求められて登場したという部分はあるし、そしてデビュー時16歳という思春期まっただ中ゆえのエナジーがくすぶっていたというタイミングも大いにあったと思う。そして若さゆえ間違いも犯し、結果短命で終わるというのはドラマ性に十分富んでたと思う。だけど、その展開がさらっとなぞられただけに見えたんだよなー。シェリーの家庭環境こそ多少語られはしたものの、彼女がなにを思い、どうなりたかったのかまでは伝わらなかったし、ジョーン・ジェットにしたってなぜそこまでロックンロールに傾倒するようになったのか。その背景はない。背景がないから、起きたドラマに対してこっちが感情移入するきっかけもないんだよねー。

あと、ダコタ嬢がなんか優等生に見えて、いくら濃いメイクして、トレードマークのガーター下着ルックに身を包んでも、なんとなく振り切れてないように見えたわ。演技的にも。最後、落ち着いた後のお嬢さん姿のほうがよっぽどハマってたしね。本質的にはそういう子だったっていうオチかもしれないけど、一斉を風靡したバンドのシンボルにしては弱い。対してクリスティンはすごくよかったけどね。中島美嘉的というか菊地凛子的というか、そんな飢えた風貌見せながらも抜群に上手だったよ。見直した。

ま、さくっと見れて悪くはないけど、もうちょっと深いところが見たかったよ。ちなみに、途中日本の写真家がグラビア用にシェリーを撮り下ろすエピソードがあったけど、それ撮ったのって篠山紀信先生なんですって。「激写」ってコーナーだったそうで、いろいろやってるなぁ、先生。

by april_cinema | 2011-03-12 00:00 | Starter


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