2011年 03月 26日
いつだって少年は救いを求める。『名前のない少年、脚のない少女』3月26日公開。ミスター・タンブリンマンというHNでネットに投稿を続ける少年。その行き場のない想いは、恋人とともに心中した少女へと向けられていた。小さな村で少年に残された喪失と痛み。彼を救うものとは、なんなのか。 映画『名前のない少年、脚のない少女』公式サイト なんてセンシティブ。なんてリリカル。ブラジルからこういう映画も出るんだ〜という驚きが。少年の、少女の、ゆらぎをとらえるような、なでていくようなカメラで、台詞は最小限、映像で語りかけてきます。ストーリーラインは見えづらいけれど、徐々に徐々にうっすらと感じられてくるそれは、少年たちが死と出会うことで知る痛み。そして、そこから前に進むために必要なもの。 つまりは通過儀礼というやつなのかもしれない。多くのティーン(に限らないか)は、早い遅いの差こそあれ、いろんな形で死やそれに類する痛みを経験する。そしてなんらかの形でそれを受容し、乗り越えていかなくてはならない。救いは、家族の温かさか、友人との絆か、はたまた恋なのか、なんなのか。劇中で明確な答えが示されるわけではないけれど、終わった後に残る手触りはほんのりと人の温もりを感じさせて、未来への道もわずかに見えたように思う。 タイトルのインパクトがすごいけど、これはあくまでメタファーで、実際に脚のない少女が出て来るわけではなし。映像とともに、音楽のチカラも存分に活かされた青春映画。『リリィ・シュシュ』のような詩的なものが好きな人にはすごく刺さるかもしれません。
by april_cinema
| 2011-03-26 00:00
| Starter
|
アバウト
最新の記事
information
最新のトラックバック
カテゴリ
タグ
ヒューマン/ドラマ(331)
ラブ/ロマンス(287) ミステリ/サスペンス(252) 歴史/時代/人物/事件(206) アクション/アドベンチャー(203) コメディ(180) 家族(166) アニメ/コミック(164) 青春(141) SF/ファンタジー(139) 社会(129) 実話(121) 音楽/写真/アート/カルチャー(114) ガールズ(103) ドキュメンタリー(76) スポーツ(75) フード/アニマル(58) ロードムービー(45) ホラー(38) 群像劇(37) 検索
以前の記事
2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 05月 2015年 04月 2015年 03月 more... その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧
|
ファン申請 |
||