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2011年 04月 06日
感想_第三の男
感想_第三の男_b0130850_23582986.jpg渋いぜ! 『第三の男』DVD鑑賞。友人であるハリー・ライムに呼ばれてアメリカよりウィーンにやってきたホリー・マーティンス。しかしそこで出くわしたのは、当のハリーその人の葬式だった。彼の死が信じられないマーティンスは、ハリーの恋人アンナとともに真相を探ると、そこには驚くべき真実が!

ウィーン旅行の予習として鑑賞した、ウィーンが舞台と言えばこれ!な名作フィルム・ノワール。いや〜ザ古典な感じで、名作なんだろうけど昔の映画って感じがして、特別な感動はなし。映画人ならもうちょっと感じ入るところがあるのかもしれないけど、そこが素人エイプリル。てわけで、モノクロのフィルムの中で役者たちが躍動してました。モノクロだからこそ活きる光と陰の使い方っつーんですかね。そしてあの有名な曲はここで誕生したのか、という音楽も絶妙。

話は、マーティンスが信じていた友人には裏の顔があった、ってやつで、何も知らなかったマーティンスが徐々に真実を知っていくという展開。そこには、信頼を失くすまでの葛藤があるわけだけど、現代のストーリーのような緻密さはないからあまりうまくストーリーには入り込めなかった。ただ、アンナの毅然とした態度というかツンデレ感はよかったなー。ラストのクールさとその余韻も。果たしてマーティンスの行動は正しかったのか、間違っていたのか。彼は最後まで友人を信じるべきだったのか。信じなかったとしても、一度は友と信頼した男を裏切るべきではなかったのか。そして最後に何を思うのか。

特別に社会性や普遍性があるわけでもないけど、戦後のウィーンを感じられたのは貴重だったかな。やはりあの観覧車には乗るしかないね。ウィーンには、この映画の資料館もあるらしいじゃないか。そこをたずねることはないとしても、なんだかまたウィーンに親近感と憧れがわいたのでした。

by april_cinema | 2011-04-06 00:00 | Starter


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