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2011年 07月 02日
感想_水曜日のエミリア
感想_水曜日のエミリア_b0130850_23292848.jpgナタリーに似合うな。『水曜日のエミリア』7月2日公開。エミリアはいら立っていた。水曜日だけ迎えにいく、夫の前妻との子供が自分になつかないから。あげく、彼女が亡くした赤ちゃんのために買って処分できずにいたベビーベッドをeBayに出せなんていうから。エミリアは、弁護士事務所の上司ジャックと不倫の末に結婚。子供を授かるが生後間もなく赤ん坊はこの世を去り、その哀しみから抜け出せずにいた。
映画「水曜日のエミリア」オフィシャルサイト

なんだか複雑な人間関係で、ナタリー演じる主人公エミリアはちょっと面倒くさい人。デキる女で弁護士事務所に勤めながら、上司を不倫の末に略奪しちゃっている。でもさらにややこしいことに、ふたりの間にできた赤ちゃんを亡くすという声かけづらい系哀しみも背負っている。そこに前妻や連れ子が登場してくれば、そりゃ混乱もするだろうけど、声を荒げたりするエミリアには簡単に同情ばかりする気にもならないようにできているという難しさ。でも人間、そんなに正の面だけじゃないし、もちろん負の面だけでもないし、両方合わさって表裏一体だからこその生きづらさであり難しさなんだよな、なんてそういう意味ではエミリアに見終わってだいぶしてから同情できたかも。

物語は特別にどこかに着地するわけではない。ただエミリアがどういう想いを抱えて、どういう決断をし、どういう方向に進んでいくかを映し出していく。夫ジャックも、ジャックなりの考えがあるし、前妻も嫌なやつかと思いきや最後にはいいところもちょっと見せたりするし、やっぱり二度繰り返しちゃうけど、人間てのは白黒つけられるもんじゃないし、さらに言えば人間関係にしたって一定の答えを出すのことはできないんだね、ってことをなんとなく教えられる気がするよ。

女性映画なので、男子的には"そこまでなっちゃうかな〜?"と思わないこともないけど、とにかく公開作が連続しまくったここ3ヶ月のナタリー。リアルベイビーとは幸福な未来が待っていることを願わずにはいられませんね(と、余計なお世話まとめでしめてみる)。

by april_cinema | 2011-07-02 00:00 | Starter


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