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2011年 07月 30日
感想_スーパー!
感想_スーパー!_b0130850_9344697.gifちょっと引くほどにシュールブラック。『スーパー!』7月30日公開。人生で完璧だった瞬間は2つだけ。1つはサラと結婚したこと。もう1つは逃亡する泥棒が行った方向を警官に教えたこと。そんな冴えないフランクの元から、サラが去ってしまった。落ち込んだフランクは、サラを奪ったジョックから彼女を取り戻すべく、手作りのヒーローに扮装する。列に割り込んだり、クルマを傷つけたりするやつらをスパナで容赦なく叩きのめすヒーロー「クリムゾンボルト」。相棒の「ボルティ」も加わり、いよいよジョックの屋敷に乗り込むが…。
映画「スーパー!」公式サイト

『ゾンビランド』『キック・アス』と続くヲタ少年のスーパー活劇に続く流れかな~と興味を惹かれた一作。主人公はダメ中年。設定は似たような感じだけど、中身はこれはまたブラックというか、サイコというか、シュールというか。クリムゾンボルトになったフランクは、クレイジーなほどに悪人を叩きのめす。いきなり不意打ちしてスパナで殴打。もちろん相手は流血してボッコボコ。ブラックっぷりに最初は笑えるけど、容赦なさすぎてだんだん引いたぜ。でもそのバイオレンスが、ボルティを生んじゃってこの娘が輪をかけてイカれてるのは笑えるんだけど、ブラック過ぎるところも…。

しかしこのボルティに扮するのはエレン・ペイジ。なんだかトんじゃったガールを、キモカワいく魅せられるのはさすが~(って好きだからよく見えてる可能性あり。エレンにこんなの演らせないで〜なんて気分も)。いやでも、血を見て興奮して叫ぶだけじゃなく、色仕掛けまでしちゃうあの破綻っぷり、見事でした。だがしかし、このあたりからどうも映画のノリについていけなくなり始めたのも本当。エスカレート具合がダークというか、ここまで来るとジャパニーズお笑いカルチャー的には笑えないのだよな。。

そして最終決戦はアニメーション入りつつの血みどろフィニッシュで、でもなぜかラストは後味よさげに見せる不思議バランス。その終わり方無茶じゃねーか!?と思ったりもしたけど、このあたり、ヒーローとアンチヒーローとのハザマにある善悪の難しさを描いていたんでしょうなー。そして人に与えられる役割とはなんぞやみたいな妙に深みのあるところまで言及した風でした。簡単には受け容れがたいけど…。

でもオープニングのアニメーションは楽しかったなー。いやほんと珍作でしたわ。

by april_cinema | 2011-07-30 00:00 | 6th-man


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