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2012年 01月 28日
感想_麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜
感想_麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜_b0130850_11115380.gif原作をきっちりと。『麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜』1月28日公開。日本橋の中央にある翼のある麒麟の像の前で、ひとりの男が死亡した。何者かに刃物で刺された彼は最期の力を振り絞って麒麟像の前までやってきたらしい。容疑者として浮かび上がったのは、男が勤める会社の元工場員だったが、職務質問から逃げようとして事故にあい意識不明に陥ってしまう。捜査についた加賀は、なぜ殺された男が助けも呼ばずに日本橋へやってきたのか、疑問を抱く。
映画『麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜』公式サイト

連ドラ、スペシャルドラマと着実なステップを踏んでの(見てないけど)、満を持して加賀恭一郎・最新作をスピード映画化。原作を実にスマートに映像化していて、あらためて東野圭吾の原作の持っている映像的ポテンシャルの高さの証明だったんじゃないかと思います。それにしても加賀=阿部ちゃんはハマリ役過ぎるなー。いちばん最初はちょっと歳行き過ぎでは?って思ってたんだけど、気づいたら彫りの深さ、がたいの良さ、そのあたり完全に原作イメージとシンクロしてしまったわ。

謎解きとあわせながら、容疑者の事情、被害者の周辺を巧みに折り込んでミスリードしつつも本質的テーマへと結びつけ、罪を償うことの意味や、父と子&先生と生徒の関係性に教育とはどういうことなのかを訴えてくる。その周辺には派遣切りや労災隠しといった現代的問題を潜ませているのも巧みだよねー。強くはフォーカスされてないんだけど、加賀と父親の関係性というのも大きな意味を持っているよね。原作を読み直すような感じで観れましたわ。三浦貴大君はいい感じに育ってきてるなー。どことなく桐谷君風だけど、シリアスが似合う感じで。ガッキーの垢抜けなさカワイイにもヤラれたぜ。日本橋でバンザイしている純朴さには思わず笑顔がこぼれてしまった!

さて、加賀シリーズはドル箱となったわけで、今後も新作のたびに映像化という流れは想像できるんだけど、オレとしてはエピソードゼロ的な加賀恭一郎ができるまで、にも振って行ってほしいのです。『卒業』まで戻らなくてもいいかもしれないけど、『悪意』あたりはやるべきじゃなかろうか。さすがに若い頃を阿部ちゃんてわけにはいかんので、誰か別の役者で。『悪意』は伊勢谷君を推薦しておきます。

by april_cinema | 2012-01-28 00:00 | Starter


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