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2012年 03月 17日
感想_ゴーストライターホテル
感想_ゴーストライターホテル_b0130850_9475549.gif軽すぎ〜。『ゴーストライターホテル』3月17日公開。作家志望でありながら、一作も最後まで書き終えたことのない内海。わらにもすがる思いでやってきたのは、幾人もの文豪がここに滞在し名作を書き上げたという本天堂ホテル。ここの清掃スタッフになった内海は、地下の倉庫に眠る文豪たちの膨大なボツ原稿を見つける。その原稿を持って「666号室」に行くと、なんと現れたのは死に切れていない夏目漱石、森鴎外、太宰治の亡霊…。彼らの未練が残った未完原稿を、内海は亡霊たちとともに書き進めることに。
映画「ゴーストライターホテル」公式サイト

バカバカしいコメディかと思いきや、幽霊ファンタジーの意外とまっとうなお話でした。まっとうだけど、だいぶライトタッチで、「諦めずに最後までがんばる」という言っている内容はいいことなんだろうけど、全然響いて来ないというもったいない感じで。設定がそもそもどっかで聞いたことある感じだよね。漫画的。歴史的人物とかが幽霊で現れるってのはあまり目新しくない。でもボツ原稿を再利用して作品を作るってのはいいセン行きそうな気もするのだけど、そこの苦労は全然描かれないし、名作の続編ができました、ってのはあまりにお手軽すぎるぜ。実際のところそんなんじゃ本売れないだろうよ。Twitterレベル。

最終的に内海は自分で作品を書き上げるわけだけど、結局どんな作品書いたのかしらね。なんとなくこのホテルでのドタバタをまさかそのまま本にしちゃった風なんだけど。なんつーか、文豪との交流が自作にどう反映されたかが全然抜けているので、それだとただ不思議な亡霊ひっちゃかめっちゃかを本にしただけであって、「最後まで諦めずに書き切る」というメッセージとリンクしていかないんじゃないだろうかと思ったよ。諦めなかったって感じじゃないもんね。もう次絶対書けないだろ、って思うし。

文豪たちのキャラも、あんまり面白みなかったし、中途半端に吉本的なボケツッコミを交えられてもピクリとも笑えない。池田さんも栗山千明もなんだかすごく損する薄い役だったし、もうちょっと緻密さがほしいお話でしたわ。いわゆる「ゴーストライター」の"ゴースト"が本当にゴーストでした、っていうWミーニングも微妙〜。ってツッコミ過ぎですね、すみません。

by april_cinema | 2012-03-17 00:00 | 6th-man


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