2012年 05月 26日
今を生きないとね! 『ミッドナイト・イン・パリ』5月26日公開。婚約者イネズとパリを訪れたハリウッドの脚本家・ギル。小説家を目指すギルにとって、パリは憧れの街。イネズが、偶然出会った友人夫妻と遊びに出かける間、ギルは深夜のパリをさまようと古いプジョーが目の前に停まった。促されるまま乗り込み連れて行かれたバーにいたのは、スコット&ゼルダ・フィッツジェラルド夫妻。え、あの名作家が? さらに現れたのはヘミングウェイ。ピカソも、ダリも…!? いったいこれはどうなってるんだ! 映画「ミッドナイト・イン・パリ」公式サイト|5月26日(土)より、新宿ピカデリー、丸の内ピカデリー、Bunkamuraル・シネマ、TOHOシネマズ 六本木ヒルズ他全国ロードショー! すっごく良かった〜! これまでウディ・アレンがそれほど刺さってこなかった僕だけど、これは大好き。お話もメッセージもすっごくシンプルで、どういうわけか1920年代パリにトリップしちゃったギルが、現代じゃ伝説的な文化人たちに巡り会って交流するというお話。現代の人間からしたら、20年代パリなんて最高じゃないか!と思っていたら、彼らは彼らで19世紀末のベルエポックに魅せられていたりもして。はい、話は簡単。人はいつの時代も「昔はよかった」なんて言って暮らしているってこと。その簡潔な主張を、チャーミングなユーモアに乗せ、しかもファンタジックに、だけどリアルな質量を伴っていてほんといいわ。 なんだろう、オーウェン・ウィルソンが入るだけでこんなに気持ちよく見られるもんなのかね。ウディ作品て、誰かしらやたらにまくしたてるキャラがいて、ぎゃーぎゃーうるさいことがあったけど、同じことやってるのにオーウェンの持ってる少年ぽさが実に具合よくハマってるんだよなー。基本、ありえない話だし、夢見がちな男なんだけど、そこになんか憧れたくなるというか信憑性があるというか、ついギルに肩入れしたくなっちゃうんだよね。これってキャラクターの魅力もさることながら、オーウェンの持ってる空気感も大きく貢献している気がしたよ。モラトリアム万歳! 文化人たちのキャラクターもデフォルメされてて楽しかったなー! 実際ヘミングウェイを読んだことがなければ、ダリの作品だってあんまわかってないし、なんだけども知識無しで見てるだけでとってもユニーク。名前さえ抑えておけば十分楽しめるね。もちろん著作やキャリアを知ってたらより楽しめるんだろうけれど。ほかにも、批評かぶれな男は、他人の意見なんてものがいかに空虚かってことをチクリと言ってたし、ハリウッド映画へのチクリもあったし、いろんなウディらしい皮肉とペーソスもまた楽し。キャストも全般豪華で、マリオン・コティヤールの美しさはなんなんですかね、まったく。 てわけで、90分の夢のパリ旅行。あらゆる面で楽しめて、老若男女気持ち良くなれるグッドムービーなんじゃないでしょうか。
by april_cinema
| 2012-05-26 00:00
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