2012年 06月 01日
あと一押し欲しい! 『君への誓い』6月1日公開。レオは録音スタジオの経営、ペイジは造形アーティストとして、幸せな結婚生活を送っていたふたり。しかしある雪の日の事故でペイジは重傷を負い、結婚前からの短期記憶を失ってしまう。ペイジは、夫であるレオが誰かわからず、家出して絶縁したはずの両親と仲むつまじく接するように。戸惑いを隠せないレオは、なんとか記憶を取り戻させようと、事故前と同じ生活を送ろうとするが、記憶のないペイジにとって、他人であるレオとの共同生活は負担でしかなかった。 君への誓い -オフィシャルサイト- 実話ベースのお話だそうで、パートナーが記憶をなくす話というのは過去にもあったと思うけれど、記憶を失った奥さんともう一度恋をやり直す、というのはちょっと新鮮な切り口かもしれない(実話に対して切り口という言い方は不適切か)。とても素敵なラブストーリーで、なんとかして記憶を取り戻そうとするのではなく、もう一度初めて出会うふたりとして、ゼロからやり直して再び恋に落ちようとするダンナの姿は感動を呼びそう。 なんだけど、よくよく見るとちょっと焦点がぼやけていたように思う。記憶をなくした奥さんの不安や苦悩はあんなもんじゃないだろう。もっと日常の中のそういうエピソードを掘ったほうが説得力が増したんじゃないかと思う。し、そんな奥さんを取り戻そうと苦心するダンナの葛藤も、いまいち掘り下げきれてなくて、どっちの視点にしても中途半端。キレイなところとドラマチックなところだけを抜き出しているからか、涙を誘われるような感動にはいたらないんだよな。チャニング・テイタムはほんといい人っぽいし、割れまくりボディ披露のファンサービスとか、レイチェル・マクアダムスは美人なのかどうかもうわかんないけど、難しい役どころをしっかり演じていたりとか、せっかくのそのへんのディテールが生かされきってなかったなー。 実際に、こういう事故にあわれたご夫婦がいるそうで、奥さんの記憶は今もって戻らないけれど、それでもだんなさんの献身的努力により、ふたりは再び夫婦として幸せに暮らしているんだそうだ。だとして、映画のドラマ要素はどこまで本当なんだろうね。ペイジの家出理由とそれにまつわるエピソードはなんかシュッとしないし、元婚約者の出現に関しても扱いがなんだかチープだったな。結果、ドラマのテーマ性が弱くなってしまったよ。運命を信じて、再び巡り合う。そこをストイックに突き詰めてもよかったんじゃないかなー。 ふわっと見ておくにはキレイでいい話。でもドラマにうるさいに人には多分物足りないラブストーリーだと思います。
by april_cinema
| 2012-06-01 00:00
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