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2012年 06月 08日
感想_幸せへのキセキ
感想_幸せへのキセキ_b0130850_1331133.gif良い話にし過ぎでは? 『幸せへのキセキ』6月8日公開。最愛の妻を亡くしたベンジャミンは、半年が経ってもその傷を癒せないまま。ある日、勢いで仕事を辞めてしまった彼は、子供たちふたりと引っ越しを計画する。そうして見つけた郊外の新居、しかしそこには閉鎖中の動物園も含まれていた。新たな場所で、動物園を再開させることに決めるベンジャミンだったが、初めてのことばかりでなかなか簡単には事が運ばない。
映画『幸せへのキセキ』公式サイト || 絶賛開園中

実話ベースというし、感動のヒューマンドラマを期待したんだけど、なんかすごく普通っぽい話になってしまったなぁ。よく言えば万人受け、悪く言えば凡庸な作品だったと思うわ。わりと1つ1つのエピソードが予想の範囲で、そりゃ動物園の再開は苦労は伴うだろうし、だけどどうせ最後には成功するんだろうし、って中で、もうちょっと予想外のことが起こってもよさそうなもの。従業員のキャラクターも、個性があるように見えてキャラクターとしてはわりとお約束な感じなんだよね。

家族の中のストーリーも、父と息子の距離がテーマではあるけど、うーん、ちょっと物足りなかったなー。息子の初恋含めての関係性だったけど、それぞれ妻であり母である人を亡くした傷を乗り越えるというテーマで見ると弱かったように思います。結局のところ、どうやって前に踏み出したのか、そのターニングポイントの描き方が足りなかったのではないでしょうか。ちなみに、実際にこの動物園を買ったとき、子供たちは劇中の年齢より遥かに小さくて、動物園に大喜びだったそうです。そう聞くと、脚色の仕方が美談に寄せ過ぎてしまったのでは、という疑念も…。まあこれは裏事情を聞いて勘繰り過ぎてるだけだけど。

そして、最悪だと思ったのが、スカーレットと最後イチャイチャしちゃうところね。妻を忘れられなすぎてここに来たのに、最後にはあっさり予定調和に恋に落ちてしまう結末は、観客へのサービスかもしれないけど、いただけないわー。て感じで、素材はいいはずなのに、調理法がどうも口にあいませんでしたわ。

by april_cinema | 2012-06-08 00:00 | Starter


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