2012年 06月 23日
感想_ブラック・ブレッド
b0130850_1574327.gifいやはや難しい世界だ。『ブラック・ブレッド』6月23日公開。1940年代のスペイン、森の中で殺された親子を見つけたアンドレウ。最後に残した「ピトルリウア」とは、子供たちの間で噂される怪物の名前だった。事件の容疑者になったのはアンドレウの父、ファリオル。父はしばらく身を隠すことに也、アンドレウは祖母の家に預けられるが、そこで思いもよらぬ世界を見ることになる。
映画「ブラック・ブレッド」6月23日(土)、銀座テアトルシネマ、ヒューマントラストシネマ渋谷他全国順次ロードショー

スペイン内戦後を描いた作品で、いやー重かったな。時代背景に対しての知識が乏しいこともあってなかなかうまく入り込めなくもあった(カタルーニャ語だからかスペイン人の名前、憶えづらいな)。話の筋は、アンドレウが子供の目線を通して大人たちの事情を少しずつ垣間みていくというもので、事情というか汚い部分を見ることで、段々とその瞳に影を宿し始めるような感じ。冒頭の殺人もそうだし、政治、貧困、不貞、などなど、できれば目を逸らしたいものたち。

それをサスペンス的に見せていくのだけど、最終的に事実が明らかになっても残るのはやりきれなさばかり。いかに大人たちの世界が腐っているかを見せられるのは、いい大人でもしんどいものがありました。もちろんそういう部分は子供たちには隠されている部分なんだけど、子供は子供なりにそれを感じ、吸収して大人になっていってしまうという、負のスパイラル。

タイトルは、当時貧しい人たちは黒パンというものを食べていたことから(富裕層は白パン)。内戦で疲弊した世界が貧困を生み、そして人々と子供たちを捩じ曲げていく。現代とは離れた世界とはいえ、空恐ろしいことだと思いました。いや、こういうの、今も絶対どこかにあるんだろうな。
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by april_cinema | 2012-06-23 00:00 | Starter


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