2012年 07月 07日
こんな歴史があったとは。『ユナイテッド -ミュンヘンの悲劇-』7月7日公開。今や世界的フットボールチームとして知られるマンチェスター・ユナイテッド。1956年、若手の有望選手が集まりイギリス中をわかせていた彼らが、チャンピオンズカップ(現チャンピオンズリーグ)出場のためユーゴスラビアへ渡る。リーグ戦出場のため強行日程で帰国するべくチャーター便に乗り込んだが、トラブルにより離陸に失敗。選手の多くの命が奪われてしまう。 映画『ユナイテッド -ミュンヘンの悲劇-』公式サイト 1956年に実際に起きた「ミュンヘンの悲劇」を題材に、そのとき何が起こったのか、そしてチームをゆるがす大惨事から再起して名門となるまでを描いた映画。ベッカム以降は日本での認知度もきわめて高く(というか僕がその辺りで認識したってだけ)、今回の香川の移籍でますます注目されるだろうマンUにこんな歴史があったこと、知りませんでした。ボビー・チャールトンの名前だけは聞いたことあったけど、彼もまたこの悲劇の経験者だったなんて。ショッキングだなぁ。 実際の話なので、それ以上のことも以下のことも起こりません。イギリスのリーグはチャンピオンズカップ出場を容認しておらず、リーグ戦との過密日程を変更してはくれなかったこと。寒波によって飛行機にトラブルが起きてしまったこと。そして多くの命が奪われてしまったこと。これはもう揺るがない事実で、変えることはできない。それをただ見るのは辛くもあるわ。今とは明らかに時代が違うから、なんでそれを止められなかったんだ!と思っても栓なきことね。 映画としては、その事故からの再起にドラマを持ってきたかったと思うのだけど、意外とそこも盛り上がらずに終わっていく。失意のボビーと、強い気持ちで前進しようとするコーチ、そして自身も大けがをした監督、彼らの心の動きが描かれはするものの、映画的なカタルシスがあったかというとそうでもなくて、わりとさらっと流れてしまったのはもったいなかったような気もするし、逆にあまり脚色しすぎることができなかったということなのかもしれない。マンUのエンブレムに不死鳥がついたってのはなかなかグっとくるエピソードではあるけれど。 サッカーファンなら見ておいたほうがいい、マンUの歴史。強豪になるにはいろんなストーリーがあるものですね。
by april_cinema
| 2012-07-07 00:00
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