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2012年 11月 03日
感想_みんなで一緒に暮らしたら
感想_みんなで一緒に暮らしたら_b0130850_18204519.gif老人も元気。『みんなで一緒に暮らしたら』11月3日公開。ジャンとアニー夫妻、アルベールとジャンヌ夫妻、そして写真家で女好きのクロードは親友同士。それぞれに年を取り、病気やボケなどの問題を抱えていたところで、5人での共同生活を始めることに。それはそれでまた、新たな問題も生まれながら…。
映画『みんなで一緒に暮らしたら』オフィシャルホームページ

高齢者問題という現代的テーマではあるけど、老人たちがとにかく元気で陽気! なのでいい感じに爽やかな空気を漂わせながら話が展開されます。なんというか、共同生活ですったもんだっていうのは、若者でも似たような話はありそうで、それを年寄りに置き換えるとこうなりました、っていう風味。でもありきたりではなくて、さすがは年寄りたち、いい味を出しているのです。

浮気問題が勃発しても、ケンカしつつもすぐに仲直りできる懐の深さに、ともに歩んだ年月を醸すし(よく熟したワインのように)、親子関係も今更あらためて取りざたすることなく自立して歩んでいるし。むしろそこに飛び入りする若者ディルク君のほうがタジタジだったものね。鑑賞者を代弁するであろう彼の立ち位置も効いてたよ。ジャンヌとのやりとりも軽妙で、最後にはちゃんと年長者ならではの気配りでご褒美を用意してくれてたりするのが格好よ過ぎるぜ。ダニエル・ブリュール、お似合いでした。

老い、病、死、という年を取ることと切り離せない3大要素も、それ自体を悲観することなく命の代償として軽やかに描いてくれて、そういうさだめを嘆くことなく、あくまで生きる力としての愛情や友情、性欲という描き方をしてくれたのは嬉しかったかな。年長者への敬意、そのバイタリティへの賞賛をもって、感想とかえさせていただきたいと思います。

『家族の庭』みたいなのを想像してたけど、設定に多少のリンクはあれどテーマもだいぶ違うしはるかにアッパーでしたわ。役者さんたちの達者さはどっちも譲りませんけどね。

by april_cinema | 2012-11-03 00:00 | Starter


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