2012年 11月 03日
そりゃないだろの連打。『北のカナリアたち』11月3日公開。20年前、北海道の離島に赴任した小学校教師のはる。6人だけの生徒たちに合唱という喜びを教え、心を通わせながらも、ある事故が起きてしまう。そのとき現場にいなかったはるは、その責任を問われ、追われるようにして島を出て行く。そして今、はるのもとに刑事がやってきた。6人のうちの1人が殺人事件の容疑者となっているという。なぜ刑事は今更はるのもとにやってきたのか。はるは、20年ぶりに北海道へわたり、バラバラになった教え子たちと対面していく。 映画『北のカナリアたち』|東映創立60周年記念作品 これ、原作がどういう感じなんだろうか。。かなり水増ししたのか、なんとも拙いシナリオだと感じてしまって、「そりゃないだろ!」と思うことの連続だったなー。最大の謎、はるはなぜあの刑事に惹かれたのかっつー話だよね。死期の迫る夫のそばで暮らす辛さから、というのはわからないでもないけど、そういう描写、ほとんどなかったもんなぁ。時制をシャッフルしたりして、少しずつ真相があきらかになっていくようになってはいるものの、あまり効果的とも思わなかったし。 てかさ、生徒たち一人を訪ねるごとに次の生徒の連絡先がわかるという。初期RPGみたいなシナリオ進行がどうにも納得いかないってば。真奈美が札幌で偶然直樹と出会ったって…できすぎでしょう。直樹と結花、20年も口利いてなかったのに「好き」って…いくらなんでも。七重ちゃん、東京で信人にばったりってさ…狭すぎるよ世間。。という、あまりにも都合のいい展開が多すぎて、そりゃないだろとしか思えず。あまりにも1本調子で、まるで他の選択肢はありませんというストーリーラインにびっくりしてしまったぜ。 役者は豪華は豪華だけど、このシナリオでは活かしきれず。あおいちゃんがかわいく見えないなんて相当なもんだぜ。そして、吉永さんの演技ってどうしても今っぽいドラマとか観ていると違和感になってしまうなー。これが小百合スタイルなんだろうけど、最後に信人を見送るシーンで微笑みってのはさすがに違うように感じてしまったよ。小耳に挟んだところ、小百合さまは存在がアンタッチャブルでいつまでもこういうお嬢さん的な役しか振れないとかなんとか。年老いたお婆さんにはできないんですと。 さらに話は飛ぶけど、松田龍平の役名が「松田勇(いさむ)」ってのは松田優作への微妙なオマージュかもね。東映のスターだったようだし、吉永小百合とも共演してるし、仲村トオルは弟分なんですってね。小百合スタイル含めて、60周年という記念を祝うことを大事にして、映画単体としては目をつむるべき、なんて思えるわけないだろうがー!
by april_cinema
| 2012-11-03 00:00
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