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2013年 06月 14日
感想_華麗なるギャツビー
感想_華麗なるギャツビー_b0130850_10404962.gifいろいろスゴかったわ。『華麗なるギャツビー』6月14日公開。1922年ニューヨーク。大邸宅に住み、夜な夜な巨大なパーティを繰り広げる男、ジェイ・ギャツビー。しかし、どこからその富が生まれているのか、なぜここまでのパーティを開くのか、そもそもこの男が何者なのか、誰も知らない。隣に越してきたニックは、ギャツビーからある頼まれごとをする。そのすべては、デイジーというひとりの女性のために行われていたのだった。
映画 『華麗なるギャツビー』 公式サイト

あのギャツビーが今また映画になって帰ってくる~。バズ・ラーマン監督、ディカプリオにキャリー・マリガンにトビー・マグワイアっつー豪華ラインナップに加えて3D映像とはどうなるのー!と興味津々でしたが、ものすんごいゴージャス&ゴージャスすぎるエンターテインメントでしたわよ。序盤、デイジーの登場のカーテンひらひらもかなりビジュアル志向でしたが、そんなのはまだまだ序の口! パーティシーンのはじけっぷりが半端なくて瞳孔ひらきまくり。さらにニックの家での逢瀬、クローゼットから衣装ばんばん放り出し、車ぶっとばしてマンハッタンへ、などなどことあるごとにすげービジュアルインパクト。衣装はプラダとブルックスブラザース、シャンパンはモエ、アクセはティファニーと、美術も衣装も本物志向ですさまじかったわー。

しかしまあ、ここまで映像のパワーが強いと、原作の持つ示唆というかメタファーぽいところに意識を飛ばす余裕がなくなるっつーか。たとえばギャツビーが象徴するいろんな価値観。すなわち、ひとりよがりの野望と、そこから生まれるパワー。富の儚さと、恋のもろさ。時間の残酷さ。血統がもたらすもの。大衆の醜さ。因果応報。などなど、文学性と言えるようなところがだいぶ打ち消されてしまいそう。作り手がそこを大事にしている気はするし、話は100%原作通りなのに。

原作通りだからか、ところどころ誇張が過ぎるような気もした。「old sport(友よ)」って台詞もディカプリオは使いこなしてたとは思ったけど、しつこく感じたし(原作通りとはいえ)、ディカプリオのデイジーとの再会シーンはコミカルに振りすぎてて、ギャツビーの不完全性を出しすぎてたと思うし、ところどころ気になるぜ。てかそもそも、ディカプリオはもうおっさんぽすぎて美しいギャツビー、完璧な微笑って感じしなかったなー。つーか、もっと若者の話だろうって勝手に印象づけられてたけど、ニックは30歳だし、ギャツビーも30代後半なんだよね。レオ様1974年生まれだから大きく外れてるわけじゃないんだけど、なんかもうフィリップ・シーモア・ホフマンに見えるんだよな。もう少し若くてキレイな男子はいなかったんだろうか(いるよね、いっぱい)。

まあでもどこ切っても語れちゃうというか、とにかくインパクトがものすごいのは確か。原作好きだとちょっとうるさく感じそうだし、でも未読だと深みまで降りていけなそう。結果、好き嫌いかなりわかれるとみた。見栄えだけでいうと、『マリー・アントワネット』のど派手バージョンアップ版? あなたはどう観る!?

by april_cinema | 2013-06-14 00:00 | Starter


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