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2013年 09月 21日
感想_ウォーム・ボディーズ
感想_ウォーム・ボディーズ_b0130850_19312421.gif怖くないゾンビ! 『ウォーム・ボディーズ』9月21日公開。ゾンビが蔓延する世界。僕はゾンビ。名前は…思い出せない、確かRで始まる気がする。姿勢も悪いしうまく歩けない。いつか自分の肉を食べてあのガイコツみたいになってしまうのかな。ああ、お腹がすいた。ゾンビ仲間と人間を食べに行こう。そして出会ったジュリー。あれ、なんか彼女が気になる。彼女の恋人を食べてしまったけれど、彼女は食べちゃダメだ、とりあえず他のゾンビに食べられないように連れて帰らなくっちゃ。
映画『ウォーム・ボディーズ』公式サイト

ゾンビ男子と人間女子の恋物語っていったいどないやねん!と思ってたけど、楽しめたなぁ! 最初にゾンビの主観思考から入るってのが面白いね。今までゾンビの内面つーか自意識を描いた作品てあったのかな。これはまさにそれで、主人公R君の心理から入る。自分がなんでゾンビになったかはわかっていない。罪悪感もありながらゾンビとして生きる(?)ためには人間を食べなくちゃいけない。そんな微妙な心理がわかりやすくて、それでいてちょっと不思議。かわいくてなんか味方したくなるから、もうこの時点で半分勝利。

そんなR君が、恋に落ちる理由とかはよくわからないし、そこから訪れるゾンビの変化もよくわからないけど、不思議とリアリティがないって感じもなくて。Rがジュリーのために尽くす姿はなんだかほほえましいし、そのシュールさがコミカルでもある。ちょっとずつ人間味を取り戻して行く様に、自然と応援したくなっちゃうしね。ジュリーが簡単にRに心を許すのがウケるけど、そういう性格ってことなんでしょう。ペリーとも大してうまくいってなさそうだったしね。てか、恋に理由なんてないってことよね。

で、最後の軽やかなオチがいいね。ゾンビを、死んだように生きてる人間とダブらせながら、人とのふれあいや目的意識によって再生していくという、なんともロマンティックで性善説なファンタジー! でも嫌いじゃない! ゾンビ力を活かしたクライマックスの脱出劇からの復活。血が流れるけどそれが生きる証という反対要素をうまく使った設定。そしてガイコツをうまいこと共通悪に仕立て上げて、最後は大団円。主演のニコラス・ホルトはますます色っぽくていい感じ。ジョン・マルコヴィッチもハマってましたな。

軽〜いタッチで意外と楽しめる一作。デートにもいいかもー。

by april_cinema | 2013-09-21 00:00 | Starter


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